研究課題/領域番号 |
18K11633
|
研究種目 |
基盤研究(C)
|
配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分63010:環境動態解析関連
|
研究機関 | 国立研究開発法人産業技術総合研究所 |
研究代表者 |
兼保 直樹 国立研究開発法人産業技術総合研究所, エネルギー・環境領域, 上級主任研究員 (00356809)
|
研究分担者 |
忽那 周三 国立研究開発法人産業技術総合研究所, エネルギー・環境領域, 上級主任研究員 (60344131)
|
研究期間 (年度) |
2018-04-01 – 2022-03-31
|
研究課題ステータス |
完了 (2021年度)
|
配分額 *注記 |
4,030千円 (直接経費: 3,100千円、間接経費: 930千円)
2020年度: 520千円 (直接経費: 400千円、間接経費: 120千円)
2019年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
2018年度: 2,080千円 (直接経費: 1,600千円、間接経費: 480千円)
|
キーワード | 放射性核種沈着 / 雲水沈着 / ヨウ素 / 乾性沈着速度 / 地表面沈着 / 雲底高度 / 表面抵抗 / 霧雨 / 放射性核種 / 放射性ヨウ素 |
研究成果の概要 |
関東北縁の山岳域での放射能汚染域に対する雲水沈着のメカニズムを、携帯電話基地局に当時設置されていた花粉センサーのデータから解析した。雲水組成に関する過去の知見と併せ、放射性物質を含む雲核から形成された雲粒は雲底付近に集中し、雲底高度が下がりながら通過した高度帯において雲水沈着による汚染域が形成される過程が示唆された。 粘土鉱物および土壌試料に対するヨウ素分子の取込み速度とその反応条件依存性を実験的に測定し、その地表面抵抗を評価した。土壌表面抵抗の推定値は大気輸送拡散モデルで一般的に使用されている値より大きく、夜間に放出されたI2の地表面抵抗は日射前後で異なる扱いをする必要があることが判明した。
|
研究成果の学術的意義や社会的意義 |
これまで、大気輸送拡散モデルを用いた放射能汚染域の再現あるいは放射性物質大気中濃度の評価は、沈着モジュールの種類やパラメータの変更、対象物質の物理化学特性あるいは気象データの差し替えなどにより精度の改善を図ろうとしてきた。しかし、本研究はこれまで気付かれていなかったデータを発掘し、解析することにより放射性核種の地表面沈着過程に関して新たな視点を提示し、モデル内のモジュールをいじる以上の対処の必要性を示した。また、代理物質の特性を用いずにヨウ素そのものの乾性沈着速度を計算するための基礎となるデータを提供した。これは放射性ヨウ素による被曝量の推定精度向上に向けて学術面のみならず社会的意義を有する。
|