研究課題/領域番号 |
18K11751
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分64060:環境政策および環境配慮型社会関連
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研究機関 | 山梨大学 |
研究代表者 |
金 基成 山梨大学, 大学院総合研究部, 准教授 (70345700)
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研究期間 (年度) |
2018-04-01 – 2022-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2021年度)
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配分額 *注記 |
1,170千円 (直接経費: 900千円、間接経費: 270千円)
2020年度: 390千円 (直接経費: 300千円、間接経費: 90千円)
2019年度: 390千円 (直接経費: 300千円、間接経費: 90千円)
2018年度: 390千円 (直接経費: 300千円、間接経費: 90千円)
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キーワード | 定常経済 / エコロジー経済学 / 環境文学 / 環境政治学 / エコトピア / ユートピア / 持続可能性 / 持続可能な社会 / ポストコロナ / 環境言説 / 生活世界 / 脱成長 / エコロジー / 環境政治 / 政治変動 / 文学批評 / 持続可能な発展 |
研究成果の概要 |
定常経済(steady-state economy)とは量的成長に頼らず生態系の許容範囲内で良き生活が営まれる経済である。この概念については1970年代から社会科学分野で多くの研究が行なわれてきたが、定常経済への移行と生活世界の変容についてはほとんど解明されていない。その手がかりはむしろ文学作品の中から見出すことができる。定常経済における生活の質は生態学的に最適化された経済規模と資源配分、そして不平等の制限といった対策を通じて確保されることになるだろう。そのような社会における日常生活は、とりわけアーネスト・カレンバックが小説『エコトピア』で描き出した情景に似ているであろう。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
定常経済という概念の歴史は浅くない。それは、1970年代に隆盛を極めていた「成長の限界」という考え方の流れを汲んでおり、隣接の学問分野にも大きな影響を及ぼしてきた。その一方で、定常経済への移行に伴う生活世界の変容に関する研究は未だに萌芽的段階にある。この研究は、定常経済に関する研究の焦点を、一般原理から移行過程へ、そして生活世界の変容という動的次元へと移すことによって、前述のような空白を埋めようとするものである。さらに、研究の射程を文学作品にまで拡張することによって、定常経済という理論的概念を、どこかに存在しうる想像上の事例として再構成していることも、本研究の新しいところである。
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