研究課題/領域番号 |
18K12089
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分90120:生体材料学関連
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研究機関 | 崇城大学 |
研究代表者 |
後藤 浩一 崇城大学, 生物生命学部, 教授 (30279377)
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研究期間 (年度) |
2018-04-01 – 2021-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2020年度)
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配分額 *注記 |
4,420千円 (直接経費: 3,400千円、間接経費: 1,020千円)
2020年度: 1,820千円 (直接経費: 1,400千円、間接経費: 420千円)
2019年度: 1,560千円 (直接経費: 1,200千円、間接経費: 360千円)
2018年度: 1,040千円 (直接経費: 800千円、間接経費: 240千円)
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キーワード | メソポーラスシリカナノ粒子 / がんワクチン / ペプチド抗原 / 樹状細胞 / 免疫誘導 / 抗原提示細胞 / 獲得免疫 |
研究成果の概要 |
本研究では、メソポーラスシリカナノ粒子(MSN)に抗原ペプチドを封入したワクチンを調製し、がん特異的免疫の誘導機能を検討した。マウスの樹状細胞(DC2.4細胞)を用いたin vitro実験では、MSNが抗原提示細胞に取り込まれることが明らかになった。鶏卵白アルブミン(OVA)をがん抗原のモデルとするin vivo実験では、がん細胞(E.G7-OVA細胞)を移植したマウスの延命効果、脾臓細胞における細胞傷害性T細胞の活性化とE.G7-OVA細胞に対する細胞傷害活性が観測され、MSNワクチンによる獲得免疫の誘導が示された。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
MSNは、化学的安定性に優れた多孔質微粒子であり、触媒材料や吸着剤材料等の工学分野における研究が世界中で行われている。ナノメディシン分野では、がん等の疾患細胞へ治療薬や診断薬を運ぶDDS研究の対象になっているが、免疫細胞をターゲットとする研究はほとんど報告されていない。一方、がんの免疫治療として、患者自身の免疫細胞を用いる細胞療法があるが、治療効果は不安定であり、高度な設備を要する高額な個人療法となっている。そこで、ペプチド抗原を封入したMSNワクチンの免疫誘導機能を明らかにした本研究の結果は、今後、大量供給可能なワクチン製剤の開発に寄与するものと考えられる。
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