研究課題/領域番号 |
18K12121
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分90130:医用システム関連
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研究機関 | 福岡大学 |
研究代表者 |
早稲田 龍一 福岡大学, 医学部, 講師 (20579651)
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研究分担者 |
森山 茂章 福岡大学, 工学部, 教授 (00299538)
齋藤 大輔 金沢大学, 附属病院, 助教 (50722055)
松本 勲 金沢大学, 医学系, 准教授 (80361989)
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研究期間 (年度) |
2018-04-01 – 2024-03-31
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研究課題ステータス |
交付 (2019年度)
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配分額 *注記 |
4,420千円 (直接経費: 3,400千円、間接経費: 1,020千円)
2020年度: 910千円 (直接経費: 700千円、間接経費: 210千円)
2019年度: 2,600千円 (直接経費: 2,000千円、間接経費: 600千円)
2018年度: 910千円 (直接経費: 700千円、間接経費: 210千円)
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キーワード | 呼吸器外科手術 / 手術ナビゲーション / 蛍光 / 蛍光分析 / 新規機器開発 / 機器開発 |
研究実績の概要 |
本研究の目的は、ビタミンB2を蛍光物質として、それに特化した最適な励起・蛍光観察システムを作成し、動物実験・臨床使用で検証することであり、2018年度は呼吸器外科手術を想定した条件においてビタミンB2の蛍光に関する分析を行い、最適なビタミンB2薬剤の選定とそれにあわせた励起光源波長の設定を行った後、励起光源装置を作成した。 2019年度は試作した複数波長の励起光源の生体での有用性評価を行うために、成体ブタでの肺手術時のナビゲーションに使用した。具体的には、肺区域切除術施行時の肺区域同定に使用した。励起光源の試作機のラインナップとして、270nm、290nm、310nm、365nm、405nmの波長で、キセノン光源を利用した固定型光源とLEDを使用した携帯型光源を準備、動物実験を通じて、各光源での得られる蛍光を評価した。蛍光認識の可否、蛍光強度、蛍光持続時間に加えて、安全性評価として、10cm照射距離で10分間の連続照射を行い、その部位の肉眼的所見および病理学的所見から、安全性に関する評価も行った。結果として、種々の励起波長において得られる蛍光に特徴があり、使用対象や使用状況に応じて励起波長や励起光の強度の調整をすることで、より良い蛍光の認識が得られることを確認できた。 現在、その結果をもとに本システムの特許出願に向けて準備を行っている。 2020年度は、特許出願と共に、引き続き動物実験を通じて試作機をより、実践的なものに改良していくと共に、人での臨床展開を目指した臨床試験を計画していくことを考えている。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
2019年度までの計画では、動物実験を通じて、新規に作成したシステムで得られる蛍光について、これまでの研究で使用してきたPDD内視鏡システムと比較することで、新規システムの有用性を証明することを計画していたが、現在までの研究で、呼吸器外科手術だけでなく、様々な外科領域での使用に応じて、使用する光源の波長や光源形態を変えてシステムを構築するが重要であると判断、種々の波長に合わせた光源の試作を行い、さらに動物実験での検証を順次行っており、新規システムの構築および動物実験による検証は概ね順調に進んでいると考えている。 その成果として、現在新規システムのうち、携帯型の励起光源発生装置の特許出願を進めている(現在学内の審査中)。
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今後の研究の推進方策 |
当初、2020年度の計画では試作したシステムで臨床試験を行い、臨床での有用性を評価することを考えていたが、現在の計画では、2019年度までの研究結果を踏まえて、これまでの取り組んできた蛍光ナビゲーションシステム開発の中で、有用かつ新規性が高いと考えられる携帯型の励起光源発生装置の特許出願(現在学内審査中)を行い、特許取得ののち、臨床での様々な手術術式におけて各使用状況を鑑みた実用的な光源を作製することを優先すべきであると考えている。その上で、開発された光源を、さらなる動物実験を通して検証・改良しつつ完成度を高め、臨床展開前の臨床研究につなげていくことを考えている。
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