研究課題/領域番号 |
18K12182
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研究種目 |
若手研究
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配分区分 | 基金 |
審査区分 |
小区分01010:哲学および倫理学関連
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研究機関 | 大阪大学 |
研究代表者 |
三木 那由他 大阪大学, 文学研究科, 講師 (40727088)
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研究期間 (年度) |
2018-04-01 – 2022-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2021年度)
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配分額 *注記 |
1,820千円 (直接経費: 1,400千円、間接経費: 420千円)
2021年度: 520千円 (直接経費: 400千円、間接経費: 120千円)
2020年度: 520千円 (直接経費: 400千円、間接経費: 120千円)
2019年度: 260千円 (直接経費: 200千円、間接経費: 60千円)
2018年度: 520千円 (直接経費: 400千円、間接経費: 120千円)
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キーワード | 話し手の意味 / コミュニケーション / 意図基盤意味論 / 共同行為 / 共同的コミットメント / 語用論 / 共同性基盤意味論 / 哲学 / 分析哲学 / 言語哲学 / 共同志向性 / プラグマティズム |
研究成果の概要 |
本研究は、話し手の意味についての標準的見解となっている意図基盤意味論という枠組みに代えて、共同主義的プラグマティズムというアプローチを構築することを目標としていた。意図基盤意味論においては「話し手が何かを意味する」ということを話し手の意図という概念から説明する。しかし本研究ではMargaret Gilbertの「共同的コミットメント」という概念を用いることで話し手の意味についてよりよい理論が得られることを示した。そうして構築された新理論を「共同性基盤意味論」と呼称するが、この理論では何かを意味するという行為は話し手と聞き手が相互的に引き受けるコミットメントという観点から捉えられることになる。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
本研究の意義は、コミュニケーションという営みの中核は話し手の意図ではなく話し手と聞き手が相互的に引き受けるコミットメントにあると示した点にある。語用論や心理学におけるコミュニケーション研究がしばしば意図という概念を中心にしていることを考えると、本研究は新たな視座でのコミュニケーション研究の可能性を開くものである。また本研究からは、話し手と聞き手の関係性がコミュニケーションという営みのあり方に密接に結びついていることが含意される。これにより、話し手と聞き手の社会的関係を視野に入れたコミュニケーション研究の可能性、ひいては差別やハラスメントといった現象をコミュニケーション論的に扱う道筋が得られる。
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