研究課題/領域番号 |
18K12186
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研究種目 |
若手研究
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配分区分 | 基金 |
審査区分 |
小区分01010:哲学および倫理学関連
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研究機関 | 岡山大学 |
研究代表者 |
植村 玄輝 岡山大学, 社会文化科学研究科, 准教授 (40727864)
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研究期間 (年度) |
2018-04-01 – 2021-03-31
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研究課題ステータス |
中途終了 (2020年度)
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配分額 *注記 |
4,030千円 (直接経費: 3,100千円、間接経費: 930千円)
2020年度: 1,040千円 (直接経費: 800千円、間接経費: 240千円)
2019年度: 1,170千円 (直接経費: 900千円、間接経費: 270千円)
2018年度: 1,820千円 (直接経費: 1,400千円、間接経費: 420千円)
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キーワード | 現象学 / 現代哲学 / 知覚 / 行為 / 社会存在論 / 哲学方法論 / フッサール / 初期現象学 / 社会哲学 / アプリオリ / 実在論 / 志向性 / 古典的現象学 / 現代現象学 / 共同行為 / 動機づけ / 超越論的観念論 / アプリオリズム |
研究成果の概要 |
本研究では、現代現象学(現象学的アプローチによる現代哲学研究)の方法論的基礎について、古典的現象学を参照先とした歴史的研究と、現代のいわゆる分析哲学を参照先とした体系的研究を行った。主に(1)知覚の哲学、(2)行為論、そして(3)社会存在論(とりわけ共同行為論)に話題を絞ることで、本研究は、それぞれ(1')ロマン・インガルデンの知覚論では現象学的方法が限定的に用いられていること、(2')行為のフッサール的な現象学において理由の概念が重要な役割を果たしうること、(3')ゲルダ・ヴァルターの共同体論を手がかりとして、初期現象学の枠組み内での共同行為の現象学的分析を再構成できることをあきらかにした。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
本研究の成果としてまず挙げられるのは、古典的な現象学(フッサールおよび初期現象学)が残したさまざまな現象学的分析とその背後で働いていた方法論がいまなお有効であることを示した点である。また、こうした議論を行う際に個別のトピックに話題を絞り込んだことによって、本研究は、古典的な現象学の意義をなるべく具体的なかたちで明確化している。これらに加えて、本研究における基礎作業のひとつである古典的現象学の文献研究は、フッサールや初期の現象学者たちの立場の歴史的再構成としての価値も持つ。初期現象学がいまだに研究の手薄な領域であることに鑑みると、こうした成果もまた特筆に値するように思われる。
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