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カントの批判哲学とバウムガルテンの「学問基礎論としての形而上学」との対決

研究課題

研究課題/領域番号 18K12190
研究種目

若手研究

配分区分基金
審査区分 小区分01010:哲学および倫理学関連
研究機関電気通信大学

研究代表者

増山 浩人  電気通信大学, 情報理工学域, 准教授 (30733331)

研究期間 (年度) 2018-04-01 – 2022-03-31
研究課題ステータス 完了 (2021年度)
配分額 *注記
2,600千円 (直接経費: 2,000千円、間接経費: 600千円)
2020年度: 780千円 (直接経費: 600千円、間接経費: 180千円)
2019年度: 780千円 (直接経費: 600千円、間接経費: 180千円)
2018年度: 1,040千円 (直接経費: 800千円、間接経費: 240千円)
キーワードカント / バウムガルテン / ヴォルフ / ヴォルフ学派 / 形而上学 / 存在論 / 世界論 / 因果論 / マイアー / ライプニッツ / 理由律 / カテゴリー / 認識論 / 自然神学
研究成果の概要

本研究課題はカントがバウムガルテンの形而上学とどのように対決しているのかを明らかにした。バウムガルテンは形而上学を他の諸学の基礎概念・基礎原則を定義する学と定義した。カントはこの定義を形而上学と他の諸学の境界を消してしまっているという理由で批判した。さらに、カントは存在者の述語、つまりカテゴリーから魂、世界、神の概念の導出を試みるバウムガルテンの手法も否定した。以上の問題点を解決するために、カントは純粋悟性概念としてのカテゴリーと純粋理性概念としての魂、世界、神の概念を区別したのである。

研究成果の学術的意義や社会的意義

『純粋理性批判』におけるカントのカテゴリー論、理念論、形而上学方法論は従来バラバラに考察されがちであった。これら三つの議論をバウムガルテンの「学問基礎論としての形而上学」に対するカントの応答として統一的に再構成した点に本研究の学術的意義がある。さらに、本研究は「なぜ17世紀以降に世界論と心理学が形而上学に組み入れられたのか」という形而上学史上の難問にバウムガルテン研究とカント研究を通じて答えを与えることができた。この発見は、古代から現代までの形而上学史を再検討する新たな手がかりとなる点で、社会的意義を有していると言えるだろう。

報告書

(5件)
  • 2021 実績報告書   研究成果報告書 ( PDF )
  • 2020 実施状況報告書
  • 2019 実施状況報告書
  • 2018 実施状況報告書
  • 研究成果

    (11件)

すべて 2022 2021 2020 2019 2018 その他

すべて 雑誌論文 (4件) (うち査読あり 1件) 学会発表 (5件) (うち招待講演 2件) 図書 (1件) 備考 (1件)

  • [雑誌論文] 世界への接近 ――カントにおける相互性のカテゴリーの役割――2020

    • 著者名/発表者名
      増山浩人
    • 雑誌名

      『ヘーゲル哲学研究』

      巻: 26 ページ: 86-98

    • 関連する報告書
      2020 実施状況報告書
  • [雑誌論文] カントのライプニッツ哲学受容の源泉としてのバウムガルテンの『形而上学』 ―前批判期カントの予定調和説批判―2018

    • 著者名/発表者名
      増山浩人
    • 雑誌名

      『ライプニッツ研究』

      巻: 5 ページ: 200-218

    • 関連する報告書
      2018 実施状況報告書
    • 査読あり
  • [雑誌論文] 『カントの世界論』を読み直す ―三重野・佐藤・檜垣に対する応答―2018

    • 著者名/発表者名
      増山浩人
    • 雑誌名

      『モラリア』(東北大学倫理学研究会)

      巻: 25 ページ: 40-60

    • 関連する報告書
      2018 実施状況報告書
  • [雑誌論文] 「表象にほかならないということ」 ―心の外へと向かうためのスアレス的方法?ー2018

    • 著者名/発表者名
      ヴォルフガング・エアトル(著)、増山浩人(訳)
    • 雑誌名

      『思想』(岩波書店)

      巻: 1135 ページ: 94-108

    • 関連する報告書
      2018 実施状況報告書
  • [学会発表] バウムガルテンによる世界論の基礎づけ――世界概念の起源と正当性の証明2021

    • 著者名/発表者名
      増山浩人
    • 学会等名
      日本哲学会第80回大会公募ワークショップ「バウムガルテンによる諸学の基礎づけ――形而上学から美学へ」
    • 関連する報告書
      2021 実績報告書
  • [学会発表] ヴォルフにおける「理由」と「原因」の区別について2020

    • 著者名/発表者名
      増山浩人
    • 学会等名
      日本ライプニッツ協会第12回研究大会
    • 関連する報告書
      2020 実施状況報告書
  • [学会発表] 世界への接近  ーカントにおける相互性のカテゴリーの役割ー2019

    • 著者名/発表者名
      増山浩人
    • 学会等名
      日本ヘーゲル学会第30回研究大会 シンポジウム「カテゴリー論としてのヘーゲル論理学 ―その歴史的的位置づけと射程について―」
    • 関連する報告書
      2019 実施状況報告書
    • 招待講演
  • [学会発表] バウムガルテンとカントのア・プリオリな神の存在証明2018

    • 著者名/発表者名
      増山浩人
    • 学会等名
      科学研究費:基盤研究C「《経験的改訂を容れる「ア・プリオリ」概念》を用いたカント的超越論哲学の組み換え」公開講演会
    • 関連する報告書
      2018 実施状況報告書
    • 招待講演
  • [学会発表] カントのバウムガルテン形而上学との対決 ―「超自然学」としての形而上学の復権―2018

    • 著者名/発表者名
      増山浩人
    • 学会等名
      日本哲学会第77回神戸大会
    • 関連する報告書
      2018 実施状況報告書
  • [図書] モナドから現存在へ――酒井潔教授退職記念献呈論集2022

    • 著者名/発表者名
      陶久明日香、長綱啓典、渡辺和典(編)(増山は113-127頁を担当)
    • 総ページ数
      456
    • 出版者
      工作舎
    • ISBN
      9784875025405
    • 関連する報告書
      2021 実績報告書
  • [備考] 日本ライプニッツ協会第7回研究奨励賞受賞

    • 関連する報告書
      2018 実施状況報告書

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公開日: 2018-04-23   更新日: 2023-01-30  

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