研究課題/領域番号 |
18K12236
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研究種目 |
若手研究
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配分区分 | 基金 |
審査区分 |
小区分01060:美術史関連
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研究機関 | 筑波大学 |
研究代表者 |
林 みちこ 筑波大学, 芸術系, 准教授 (40805181)
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研究期間 (年度) |
2018-04-01 – 2022-03-31
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研究課題ステータス |
中途終了 (2021年度)
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配分額 *注記 |
3,120千円 (直接経費: 2,400千円、間接経費: 720千円)
2021年度: 780千円 (直接経費: 600千円、間接経費: 180千円)
2020年度: 650千円 (直接経費: 500千円、間接経費: 150千円)
2019年度: 910千円 (直接経費: 700千円、間接経費: 210千円)
2018年度: 780千円 (直接経費: 600千円、間接経費: 180千円)
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キーワード | 日本近代美術史 / 国宝 / 文化財行政 / 博覧会 / 古代神話 / 国家神道 / 美術史学史 / 女神像 / 古代 / 文化財 / 国家表象 / 神話 / 近代日本美術 / 国際博覧会 / 日本近代美術と古代 / 国宝・文化財行政 |
研究成果の概要 |
本研究は、日本が近代国家としての体制を確立するため、西欧文化が源流として位置づけた古典古代に倣い自国の「古代」を歴史化したことを美術史の視点から検証したものである。明治後半期の国家神道成立の時期に創出された国家表象としての女神像の変遷と消滅、また万国博覧会および国際博覧会において日本が歴史の視覚化に重点を置く中で特に国宝が担った役割が明らかになった。背景として藩閥官僚から学士官僚への移行期における内務官僚の美術行政・対外美術戦略への関与も確認できた。以上より美術を通した古代と近代の結節点を具体的に示したことが本研究の主たる成果である。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
これまで明治後期に隆盛した歴史画の画題としての古代イメージについては研究がなされてきたが、近代日本における古代の表象に関する包括的な検討作業は未着手であった。そこで本研究では美術行政、美術を通した外交戦略、国家神道の形成と国家表象などを関連づけ近代日本における美的な「古代」の意味を探った。本研究により、これまで緊密に連携していたとはいえない近現代美術史研究と日本古代史研究を接続させることができた。世界的に自国第一主義、新しいナショナリズムのうねりが見られる現在、戦後に脱構築された古代神話のイメージを視覚芸術の歴史から再び読み直すことは重要である。
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