研究課題/領域番号 |
18K12292
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研究種目 |
若手研究
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配分区分 | 基金 |
審査区分 |
小区分02010:日本文学関連
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研究機関 | 愛知県立大学 |
研究代表者 |
三宅 宏幸 愛知県立大学, 日本文化学部, 准教授 (90636086)
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研究期間 (年度) |
2018-04-01 – 2023-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2022年度)
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配分額 *注記 |
4,030千円 (直接経費: 3,100千円、間接経費: 930千円)
2021年度: 910千円 (直接経費: 700千円、間接経費: 210千円)
2020年度: 910千円 (直接経費: 700千円、間接経費: 210千円)
2019年度: 1,040千円 (直接経費: 800千円、間接経費: 240千円)
2018年度: 1,170千円 (直接経費: 900千円、間接経費: 270千円)
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キーワード | 黙老 / 馬琴 / 正斎 / 美成 / 豊芥子 / 桂窓 / 高松家老臣木村亘所蔵書籍目録 / 華陽皮相 / 甲斐國山梨八代巨摩三郡村高帳 / 古今説海 / 思出草紙 / 篠斎 / 増補稗史外題鑑批評 / 自撰自集雑稿 / 木村黙老 / 蔵書目録 / 曲亭馬琴 / 多和文庫 / 蔵書 / 図書寮文庫 / 静幽堂叢書 / 国字小説通 / 聞ままの記 |
研究成果の概要 |
本研究は、讃岐高松藩家老で曲亭馬琴の友人でもある木村黙老の文事をテーマとする。研究期間を通して黙老の文事の根本となる彼の蔵書について調査を行った。報告者は多和文庫所蔵『高松家老臣木村亘所蔵書籍目録残欠』を発見したことで、それを手掛かりに探索した結果、『梅桜日記』『消暑漫筆』『銅柱余録』『松蔭日記』『古今説海』などの書物が黙老の旧蔵書であると判明した。また黙老宛の書翰を調査し、以下のことが判明した。山崎美成と書物の貸し借りをしていたこと、江戸の出版事情について石塚豊芥子から情報を得ていたこと、小津桂窓に文人画の入手を依頼していたことなどである。以上により、様々な文人との繋がりも明らかになった。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
木村黙老は讃岐高松藩の家老をつとめ、近世後期に活躍した曲亭馬琴とも交流をもった人物である。彼の蔵書は「一棟の倉」に詰まったともいわれ、一藩の家老をつとめた人物がどのような蔵書を構築したのかを明らかにすることは、当時の武家における蔵書文化がいかなるものであるか、またどのような書物から情報を得ていたかを知る点で、歴史研究などにも資することができる。加えて黙老は『聞ままの記』『続聞ままの記』などの随筆を著述しており、随筆の知識源を明らかにすることで、当時の書物文化を明らかにすることにも繋がった。 本研究は文学研究に加え、地域の歴史や社会研究に発展する学際的な研究といえる。
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