研究課題/領域番号 |
18K12357
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研究種目 |
若手研究
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配分区分 | 基金 |
審査区分 |
小区分02060:言語学関連
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研究機関 | 東京理科大学 |
研究代表者 |
折田 奈甫 東京理科大学, 理工学部教養, 講師 (70781459)
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研究期間 (年度) |
2018-04-01 – 2020-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2019年度)
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配分額 *注記 |
2,470千円 (直接経費: 1,900千円、間接経費: 570千円)
2019年度: 650千円 (直接経費: 500千円、間接経費: 150千円)
2018年度: 1,820千円 (直接経費: 1,400千円、間接経費: 420千円)
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キーワード | 心理言語学 / 言語獲得 / 統語的ブートストラッピング / 絵本 / 項省略 / 日本語 / 動詞 / 格助詞 / 計算心理言語学 |
研究成果の概要 |
本研究では、項や格助詞の省略が頻繁な日本語における、統語的手がかりを用いた動詞の意味の学習に焦点を当て、日本語絵本述語項構造コーパスの構築と分析、そして計算機モデルを用いたシミュレーションを行った。主要な成果として次の3点がある。①これまでにないコーパスを構築し、絵本は子ども向け発話と比較して項と格助詞の省略が少ないことを示した。②子ども向け自然発話の分析が中心だったこれまでの第一言語獲得研究に対して、異なる種類のインプットを観察/分析することの重要性を示唆した。③日本語の動詞の意味クラスの学習においてどのような情報が役立つかを定量的に検証した。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
これまでにない言語資源を構築し、このコーパスの分析とシミュレーションを通して、子どもの動詞の意味の学習メカニズムの解明に与する新たな知見が得られた。特に、子ども向け発話のテキスト情報のみを分析してきたこれまでの言語獲得研究に対して異なる種類のインプットを分析する重要性を示唆した点と、日本語の動詞の意味クラスの獲得を定量的に検証するためのたたき台を築いた点において学術的意義が高い。 動詞の意味の学習メカニズムに関する知見は、効率的な語彙学習方法を研究する第二言語習得分野のみならず、自然言語処理や人工知能など、計算機に自然言語を学習させる応用分野にとっても重要な知見である。
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