研究課題
若手研究
中国語とベトナム語の声調を対象に先進的な分析方法の検証をしつつ、「発声の違い」が中国語とベトナム語でどのように実現するのかを比較した。量的な分析方法としてSSANOVA(Smoothing Spline ANOVA)を上海語およびKimakunduchi(バントゥ諸語)に適用した。また質的観察にもとづいた上海語の変調域の考察を行った。これらの分析方法を踏まえた上で、中国語普通話とベトナム語の低声調における不規則な発声の比較を行った。
複数の分析方法の検証を行ったことで「どのような声調現象には、どの分析方法を選択するのがいいのか」を提示できたことは後進の声調研究の指針となり学術的意義も大きい。また、従来の研究では中国語の声調はピッチの高低が重要である一方、ベトナム語では発声の違いが重視されてきたが、本研究課題で得られたデータに従うと中国語の方が不規則な発声になる頻度が高いことが判明した。この知見は中国語とベトナム語の言語教育においても役に立つ。
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音声研究
巻: 23 号: 0 ページ: 98-110
10.24467/onseikenkyu.23.0_98
130007698480
Language and Linguistics
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10.1075/lali.00028.tak