研究課題/領域番号 |
18K12712
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研究種目 |
若手研究
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配分区分 | 基金 |
審査区分 |
小区分06010:政治学関連
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研究機関 | 東洋大学 |
研究代表者 |
鷲田 任邦 東洋大学, 法学部, 准教授 (50744893)
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研究期間 (年度) |
2018-04-01 – 2021-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2020年度)
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配分額 *注記 |
3,640千円 (直接経費: 2,800千円、間接経費: 840千円)
2020年度: 910千円 (直接経費: 700千円、間接経費: 210千円)
2019年度: 1,170千円 (直接経費: 900千円、間接経費: 270千円)
2018年度: 1,560千円 (直接経費: 1,200千円、間接経費: 360千円)
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キーワード | 選挙不正 / 選挙管理 / 選挙監視 / 権威主義体制 / 民主化 / 民主主義の後退 / 多国間比較分析 / マレーシア / 選挙操作 / 選挙不正認識 |
研究成果の概要 |
本研究は、多国間比較分析とマレーシアの事例分析を通じ、選挙操作・不正手段の選択を規定する要因と、それが市民の認識・行動を介して政治体制に与える影響の解明を目指した。具体的には、操作・不正手段を分析的に整理・類型化し、どれが顕著になるかは、政権党の地方統制力、野党勢力の強さ、制度的・経済的条件等によって左右されることを明らかにした。また、市民の選挙不正認識の規定要因や、不正認識が投票参加・投票外参加に与える効果を介し民主化や民主主義後退に与える影響も検討した。事例分析では、旧政権党が議席減とそれに伴う野党・市民の連携拡大により手段が徐々に制約され、政権交代を阻止できなくなった背景を明らかにした。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
冷戦終結以降、世界の大半で複数政党間競争に基づく選挙が実施されるようになったものの、特に権威主義体制では選挙操作・不正によって選挙競争のあり方が大きく歪められてきた。為政者がどのような操作・不正手段を用いるかによって、政治体制のあり方や人々の権利が大きく左右されうるが、既存研究では手段選択の規定要因や帰結に関する研究が不足している。本研究はその溝を埋める学術的意義だけでなく、選挙操作・不正を抑制するという実務的観点からみても意義がある。また、選挙不正が有権者の認識・行動を介して政治体制に与える影響についても異なる見解があり(民主化推進/抑制/後退等)、本研究の知見は理解を深める一助となる。
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