研究課題/領域番号 |
18K12721
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研究種目 |
若手研究
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配分区分 | 基金 |
審査区分 |
小区分06020:国際関係論関連
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研究機関 | 東京工業大学 |
研究代表者 |
川名 晋史 東京工業大学, リベラルアーツ研究教育院, 教授 (10611072)
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研究期間 (年度) |
2018-04-01 – 2023-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2022年度)
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配分額 *注記 |
4,160千円 (直接経費: 3,200千円、間接経費: 960千円)
2021年度: 520千円 (直接経費: 400千円、間接経費: 120千円)
2020年度: 1,170千円 (直接経費: 900千円、間接経費: 270千円)
2019年度: 1,170千円 (直接経費: 900千円、間接経費: 270千円)
2018年度: 1,300千円 (直接経費: 1,000千円、間接経費: 300千円)
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キーワード | 米軍基地 / 沖縄 / 安全保障 / 経路依存 / 日米関係 / 基地の政治学 / 同盟 / 外交史 |
研究成果の概要 |
1960年代後半以降に生じた在日米軍基地の再編過程を考察することで、基地の持続メカニズムに影響を与える「経路依存性」の問題を析出した。今日の沖縄への基地の集中は、地理的条件や脅威等の外部環境によってのみ形成されたのではなく、本土の反基地運動をはじめとした政治的要因が一定の影響を与えていた。沖縄の施政権返還を境に、沖縄に基地を移入させる政治的コストは上昇した。したがって、日本本土から沖縄への基地の移転は施政権返還の直前に行われた。基地をめぐる政治の事象が起こるタイミングと順列によっては、今日とはまったく異なるかたちで基地が配置されていた可能性がある。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
本研究は、基地政治研究(Base Politics)の発展に貢献した。米国の海外基地はある時点において戦略上、不要とされていたものが「長命」となり、それとは逆に重要とされていたものが「短命」に終わることがある。このことは、従来の基地政治モデル、すなわち設置国の戦略や予算制約、あるいは接受国側の政治的受容性に対する認識に着目するだけでは説明できない。当初は明確な目標をもたず、またごく小さな基地として誕生したとしても、一定の条件の下ではそれは時間の経過とともに成長し、他の基地との相互作用を繰り返しながら当初の目的を上書きしつつ、あるものは環境に適した機能を備えていくのである。
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