研究課題/領域番号 |
18K12910
|
研究種目 |
若手研究
|
配分区分 | 基金 |
審査区分 |
小区分07100:会計学関連
|
研究機関 | 北九州市立大学 |
研究代表者 |
森脇 敏雄 北九州市立大学, 経済学部, 准教授 (60780830)
|
研究期間 (年度) |
2018-04-01 – 2022-03-31
|
研究課題ステータス |
完了 (2021年度)
|
配分額 *注記 |
4,160千円 (直接経費: 3,200千円、間接経費: 960千円)
2021年度: 780千円 (直接経費: 600千円、間接経費: 180千円)
2020年度: 780千円 (直接経費: 600千円、間接経費: 180千円)
2019年度: 1,170千円 (直接経費: 900千円、間接経費: 270千円)
2018年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
|
キーワード | 会計学 / 適時開示 / 情報漏洩 / フェア・ディスクロージャー・ルール / 投資家間の情報の非対称性 / 沈黙期間 |
研究成果の概要 |
本研究の目的は,企業情報が開示前に漏洩している可能性を実証的に明らかにすることである.こうした目的のもと,利益発表前における投資家の行動について,その決定要因の分析を行った.主たる発見事項は次の通りである.(1)利益発表前の期間において,公的情報が開示されている場合,とりわけ経営者予想が改訂されている場合に,投資家は積極的に注文を提示およびキャンセルする.(2)利益発表直前の取引日において,投資家は積極的に注文を提示およびキャンセルする.以上の分析結果は,公的情報が公表されている場合,利益発表日が近づいている場合に,投資家は事前の期待を頻繁に改訂することを示唆している.
|
研究成果の学術的意義や社会的意義 |
本研究の研究成果は,企業情報が開示前に漏洩している可能性を検討する際の基礎的な証拠を提示しているという点において,学術的および社会的意義を有する.利益発表前において,投資家は私的に入手した情報(漏洩した情報など)を利用する可能性がある.本研究の分析結果は,(1)公的に入手した情報が投資家の事前の期待形成に影響を与えていること,(2)利益発表直前の取引日において,投資家の事前の期待形成が活発になっていることを示している.企業情報が開示前に漏洩している可能性を指摘する際には,こうした平均的な傾向から乖離する投資家の行動に注目する必要がある.
|