研究課題/領域番号 |
18K12945
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研究種目 |
若手研究
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配分区分 | 基金 |
審査区分 |
小区分08010:社会学関連
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研究機関 | 日本女子大学 |
研究代表者 |
大日 義晴 日本女子大学, 人間社会学部, 助教 (00732968)
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研究期間 (年度) |
2018-04-01 – 2020-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2019年度)
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配分額 *注記 |
1,300千円 (直接経費: 1,000千円、間接経費: 300千円)
2019年度: 260千円 (直接経費: 200千円、間接経費: 60千円)
2018年度: 1,040千円 (直接経費: 800千円、間接経費: 240千円)
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キーワード | 里親 / 家庭養護 / 家族認知 / 里親子関係 / 社会的養護 / 養育里親 / 初婚継続家族 / サポート・ネットワーク / 家庭養育 / 家族社会学 / 親子関係 / 計量分析 |
研究成果の概要 |
本研究の主な目的は、養育里親における家族認知の実態とその規定要因を明らかにすることを通じて、わが国の養育里親の関係構造とその課題を析出することであった。分析には現在受託中、および、すでに委託が終了したケースを使用した。分析から、里親の多くが、受託中の里子を「自分の家族の一員」であるとみなしているが、その比率は、措置解除後に大きく低下することが示された。分析から、里親子に独自な関係性のモデルが不在であり、実親に代わり、子どもを家族とみなすことと養育をおこなうことが同時に要請されることによって、里親は葛藤を経験することが示唆された。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
分析から、わが国の里親養育は、里親が非親族である里子に対して、「家族の一員である」という認識を伴いつつ養育をおこなう経験であること、また、里親にとっては、里子との関係が標準的家族の親子関係に近似するほど、家族の一員とみなす傾向が強まることなどが明らかになった。 本研究の知見と議論から見出される政策的提言としては、標準的家族の親子関係が参照されざるをえない里親子関係の関係性について、独自の関係性の可能性を探求しつ、必要に応じて見直していくことが挙げられる。たとえば、「親」であることを強く想起させる「里親」に代わる、各自治体独自の呼称や愛称の使用はそのひとつであり、今後の動向とその効果に着目したい。
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