研究課題/領域番号 |
18K13287
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研究種目 |
若手研究
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配分区分 | 基金 |
審査区分 |
小区分10010:社会心理学関連
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研究機関 | 人間環境大学 (2022) 鹿児島純心女子大学 (2020-2021) 広島修道大学 (2018-2019) |
研究代表者 |
中嶋 智史 人間環境大学, 総合心理学部, 准教授 (80745208)
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研究期間 (年度) |
2018-04-01 – 2023-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2022年度)
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配分額 *注記 |
4,160千円 (直接経費: 3,200千円、間接経費: 960千円)
2020年度: 1,300千円 (直接経費: 1,000千円、間接経費: 300千円)
2019年度: 1,300千円 (直接経費: 1,000千円、間接経費: 300千円)
2018年度: 1,560千円 (直接経費: 1,200千円、間接経費: 360千円)
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キーワード | 顔記憶 / 関係流動性 / 内集団バイアス / 他人種効果 / 自集団バイアス / 最小条件集団 |
研究成果の概要 |
本研究では,関係流動性が顔記憶における内集団バイアスに及ぼす影響について検討した。研究1では,自人種顔に比べて他人種顔の記憶成績が低下する現象である他人種効果における関係流動性の影響を検討した。実験の結果,関係流動性によって他人種効果の強さが異なり,流動性高群では,流動性低群に比べて他人種効果が強くみられた。研究2では,最小集団パラダイムを用いて内集団バイアスに関係流動性が影響するかを検討した。その結果,欧米の先行研究とは異なり,日本人参加者では内集団バイアスが見られなかった。ただし,関係流動性による内集団バイアスの調整効果は弱いものの見られた。今後,結果の一般化が可能かを検討する必要がある。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
本研究の結果から,社会における人と人の関係の変化のしやすさである関係流動性が、少なくとも外見的な特徴(人種)に基づく顔の記憶のしやすさ(バイアス)に影響を及ぼす可能性が示唆された。一方で,外見的特徴以外の手がかりに基づく顔記憶のバイアスについては,そもそも欧米での先行研究結果を追試することができなかった。関係流動性との関連については弱いものの見られた。このことは,欧米と日本における内集団の手がかりの使われ方が異なる可能性を示すとともに,関係流動性が内集団手がかりの使われ方の調整変数として作用している可能性を示唆している。
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