研究課題/領域番号 |
18K13376
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研究種目 |
若手研究
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配分区分 | 基金 |
審査区分 |
小区分10040:実験心理学関連
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研究機関 | 人間環境大学 |
研究代表者 |
西山 めぐみ 人間環境大学, 心理学部, 准教授 (00779770)
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研究期間 (年度) |
2018-04-01 – 2024-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2023年度)
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配分額 *注記 |
4,030千円 (直接経費: 3,100千円、間接経費: 930千円)
2020年度: 1,170千円 (直接経費: 900千円、間接経費: 270千円)
2019年度: 1,300千円 (直接経費: 1,000千円、間接経費: 300千円)
2018年度: 1,560千円 (直接経費: 1,200千円、間接経費: 360千円)
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キーワード | 聴覚的長期記憶 / 長期記憶 / 音声 / 間接再認手続き / 偶発学習 / 英単語 / ミニマルペア / 音声の記憶 / 聴覚的記憶 / 英語教育 / 言語習得 |
研究実績の概要 |
初年度は①日本語音声刺激として低頻度語および無意味綴を用いて実験を行い,偶発学習条件下で呈示された音声の記憶が3週間後にも保持されていることを明らかにした。令和元年度は②高頻度語の日本語音声刺激,③高頻度語の英語音声刺激,令和3年度は④低頻度の英語音声刺激を用いて実験を行い,日本語音声を刺激として用いた場合と同様の結果が得られることを確認した。令和4年度は①~④の研究について集団実験により追試を行い,同様の結果が得られることを確認した。 これらの結果を踏まえ,令和5年度は⑤日本語話者の多くが弁別困難とする英単語のミニマルペア(例えば,Right/Light)を刺激として用い,音声の記憶の長期持続性について検討を行った。実験は2つのセッションから構成され,第1セッション(以下,S1)では学習条件(T2)の刺激が2回ずつ呈示され,参加者は好意度評定を行うことが求められた(偶発学習)。3週間後に実施した第2セッション(以下,S2)では,未学習条件(T0)と学習条件(T2)の刺激を1回ずつ呈示し,好意度評定課題を行った後,再認テストが行われた。再認テストでは,S2で呈示された刺激 (T0, T2) と一度も呈示されていないミニマルペア (T0’, T2’) の単語の音声刺激対が呈示され,参加者はS2で呈示された刺激を弁別することが求められた。その結果,未学習条件に比べ,3週間前に音声刺激に接触した学習条件において有意にヒット率が低下するという現象が確認された。両条件の差異は「3週間前に音声を聞いたか否か」ということのみであることから,学習条件においてヒット率が低下した要因として,3週間前に呈示された音声刺激の記憶が抑制的に働いた可能性が示唆される。弁別困難な音声刺激の聴覚的長期記憶の性質について精査するため,呈示回数やインターバルの長さを操作するなど,今後さらなる検討が必要である。
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