研究課題/領域番号 |
18K13468
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研究種目 |
若手研究
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配分区分 | 基金 |
審査区分 |
小区分13010:数理物理および物性基礎関連
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研究機関 | 東京大学 |
研究代表者 |
李 宰河 東京大学, 生産技術研究所, 助教 (20816607)
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研究期間 (年度) |
2018-04-01 – 2022-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2021年度)
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配分額 *注記 |
4,030千円 (直接経費: 3,100千円、間接経費: 930千円)
2021年度: 780千円 (直接経費: 600千円、間接経費: 180千円)
2020年度: 520千円 (直接経費: 400千円、間接経費: 120千円)
2019年度: 1,170千円 (直接経費: 900千円、間接経費: 270千円)
2018年度: 1,560千円 (直接経費: 1,200千円、間接経費: 360千円)
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キーワード | 量子基礎論 / 量子測定 / 不確定性関係 / 弱値 / 弱測定 / 精密測定 / 誤差 / 擾乱 / 量子情報 / 量子古典対応 / 擬確率 |
研究成果の概要 |
本研究課題においては、非古典論(量子論)の最も顕著な特徴の一つとして知られる不確定性原理について、その普遍的定式化の構築に成功し、これが標準的な Kennard-Robertson の関係をはじめ、より最近の小澤の関係など、従来の代表的な定式化の幾つかをその特別な場合の系として包含する結果であることが示されました。また、量子論の定める精度限界に迫る精密測定技術に関し、技術的な不確かさの存在下で測定精度の向上に寄与するとされる条件付けの技法(通称:弱測定)について、その有効性評価のために過去に提示した理論的枠組に立脚し、その代表的な応用例の有意性を確認することで、当技法の有用性を実証しました。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
不確定性原理は、量子論の根幹として理論における重要な地位を占めることはもとより、様々な量子現象の源泉であることに鑑みて、その深い理解は今後の量子技術の一層の発展において肝要となります。本研究成果は、量子論における不確定性の根源に迫るものであって、その包括的理解への道標となり得るものと期待されます。また精密測定技術は、科学技術の発展に不可欠なものであって、量子測定においては原理的な精度限界への到達を理想とします。量子的な条件付けの技法は、測定精度の向上をもたらす技術として有望視されており、その有意性に関する本研究成果は、今後の応用を設計する上でも有用な理論的指針となることが期待されます。
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