研究課題/領域番号 |
18K13472
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研究種目 |
若手研究
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配分区分 | 基金 |
審査区分 |
小区分13010:数理物理および物性基礎関連
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研究機関 | 津山工業高等専門学校 |
研究代表者 |
島田 悠彦 津山工業高等専門学校, 総合理工学科, 特命助教 (20751192)
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研究期間 (年度) |
2018-04-01 – 2020-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2019年度)
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配分額 *注記 |
1,040千円 (直接経費: 800千円、間接経費: 240千円)
2019年度: 520千円 (直接経費: 400千円、間接経費: 120千円)
2018年度: 520千円 (直接経費: 400千円、間接経費: 120千円)
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キーワード | 有向パーコレーション / 層流・乱流転移 / 動的臨界指数 / 時空異方的スケール不変性 / 有限時間スケーリング / 非相対論的共形場理論 / 臨界レイノルズ数 / W代数 / 乱流遷移 / 保型関数 / 3次元共形場理論 (CFT) / パーコレーション / 非ユニタリ共形場理論 |
研究成果の概要 |
気体や液体の振舞いのように無数の分子が相互作用して創発する現象は一般に非常に複雑である。しかし相転移点に注目すると、共形場理論(CFT)という数学的枠組みからしばしば臨界指数等の正確な情報をひきだせることは理論物理の大きな成果であった。本研究では、乱流遷移やパーコレーションといった非平衡や非ユニタリという特徴をもつ相転移点に、CFTの枠組みの適用するための基礎的研究を行った。特に、乱流の実験データ解析における有限時間スケーリングや、時間と空間の対称性が崩れた非相対論的CFTにおける4点関数、W代数の対称性をもつ非ユニタリ1径数族模型における基本場の同定等、手がかりになる結果を得ることができた。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
乱流遷移は重要だが、実際に実験やシミュレーションで調べるのは難しい。乱流では、有向パーコレーションという時空の対称性が破れた相転移の普遍性クラスとの対応など、驚くべきことに統計力学や場の理論と深い関わりが示唆されている。本研究の成果は、共形場理論(CFT)のような統計力学の強力な枠組みで乱流を明らかにするための基礎となる。具体的にはCFTで非ユニタリ系での基本場や時空の対称性が破れた系での4点関数を計算した。またレイノルズ以来の懸案であるパイプ流について実験家と協力し有限時間スケーリングという解析法を構築した。これには臨界レイノルズ数の精密な見積もりのような工学上の問題へ応用が考えられる。
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