研究課題/領域番号 |
18K13510
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研究種目 |
若手研究
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配分区分 | 基金 |
審査区分 |
小区分13030:磁性、超伝導および強相関系関連
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研究機関 | 国立研究開発法人理化学研究所 |
研究代表者 |
佐藤 拓朗 国立研究開発法人理化学研究所, 創発物性科学研究センター, 特別研究員 (60803749)
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研究期間 (年度) |
2018-04-01 – 2020-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2019年度)
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配分額 *注記 |
4,160千円 (直接経費: 3,200千円、間接経費: 960千円)
2019年度: 910千円 (直接経費: 700千円、間接経費: 210千円)
2018年度: 3,250千円 (直接経費: 2,500千円、間接経費: 750千円)
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キーワード | 磁気スキルミオン / 非平衡相転移 / 電流駆動ダイナミクス / ノイズ測定 / マグネタイト / 電子ガラス相の探索 / マグネタイトの冷却速度依存性 / 電荷秩序 / ガラス / 幾何学的フラストレーション |
研究成果の概要 |
本研究課題では、有機強相関電子系において近年観測された電子自由度のガラス状態に着想を得て、無機系初の電子ガラス相を探索し、有機・無機の枠を超えた包括的な電子ガラス研究を目指した。具体的には、無機系電子ガラス相の候補物質マグネタイトを対象にし、バルク試料やデバイスを用いて急冷実験を行ったが、マグネタイトのガラス化は実現できなかった。 しかし、本研究において立ち上げたノイズ測定系を磁気スキルミオン系に適用することで、電流駆動されたスキルミオンが示す狭帯域雑音と呼ばれる特徴的なノイズスペクトルを検出することに、世界で初めて成功した。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
本研究課題を通じて、電流駆動されたスキルミオンが、狭帯域雑音と呼ばれる特徴的なノイズスペクトルを発生することを、世界で初めて実証することに成功した。狭帯域雑音は、系が動的に結晶相を形成し、非平衡相転移したことを強く示唆しており、これによって、スキルミオン系と、電荷密度波のスライディングや第2種超伝導体におけるボルテックスフローといった分野との密接な関連が、明確に示されたと言える。当初の目的とは異なるが、本研究課題により、近年注目を集めているスキルミオンダイナミクスに関する理解を進展させることができた。デバイスへの応用という観点からも、大きな波及効果を及ぼす結果であると考えている。
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