研究課題/領域番号 |
18K13513
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研究種目 |
若手研究
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配分区分 | 基金 |
審査区分 |
小区分13040:生物物理、化学物理およびソフトマターの物理関連
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研究機関 | 東京大学 (2019-2022) 東北大学 (2018) |
研究代表者 |
芝 隼人 東京大学, 情報基盤センター, 特任講師 (20549563)
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研究期間 (年度) |
2018-04-01 – 2024-03-31
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研究課題ステータス |
交付 (2022年度)
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配分額 *注記 |
4,030千円 (直接経費: 3,100千円、間接経費: 930千円)
2020年度: 520千円 (直接経費: 400千円、間接経費: 120千円)
2019年度: 1,300千円 (直接経費: 1,000千円、間接経費: 300千円)
2018年度: 2,210千円 (直接経費: 1,700千円、間接経費: 510千円)
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キーワード | イオン液体 / 電解質キャパシタ / 電圧一定アンサンブル / 微分容量 / 回転緩和 / 分子動力学 / Stokes-Einstein-Debye則 / 自己相関関数 / 分子動力学法 / GPGPU / StokesーEinsteinーDebye則 / 電解液キャパシタ / メソフェーズ / ガラス転移 / 界面ゆらぎ / 液晶相 |
研究実績の概要 |
本年度は、2つのグラファイト固体界面を一定電圧を印加可能な電極とし、ナノスケールの空間中にイオン液体を電解液として封入することで得られるキャパシタの持つ物理的性質の研究結果を論文にまとめる作業を、研究協力者と実施した。ここに、一定電圧印加は先行研究に倣って、電極上での電荷分布が電位差と矛盾しないようにシミュレーションステップごとに自己無撞着に時直す方法によって実現されたものである。この結果、電解液が電極近くで示すナノ構造形成の様子を捉えることに成功するちともに、電極間距離をナノスケールに落として行った時に見られる電気容量の増減の様子を再現する結果が得られた。また、電極上の電圧プロファイルを考慮した電気容量の電圧依存性を記述する量である電気容量のプロファイルについて、camel shape から bell shape に遷移する様子をシミュレーションで忠実に捉え、その温度依存性について明らかにすることができた。以上の結果は査読者から概ね好評を得ているものの、調整に時間を要している(コロナ禍に伴い、共同研究者間の連絡調整が困難な状態が継続)。また、昨年度まで実施していたアルキル長鎖を伴うイオン液体の回転緩和について、昨年度論文を投稿した際に査読者から指摘のあった分子重心位置の解釈の修正を行い、再計算を実施した。両者の課題について10月頃まで進捗が継続したが、後述する研究代表者の異動により両者の成果の公表は遅れている。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
3: やや遅れている
理由
コロナ禍で共同研究者間のやり取りが難航する中、2023年4月に研究代表者の所属機関変更となった事情で本課題推進に充てる時間が11月以降に確保が困難となった。このため、論文よる成果公表は次年度に持ち越すこととなった。
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今後の研究の推進方策 |
既存の投稿済論文2編に対して査読者からの有益なコメントが得られている。両者の論文について年度前半に改訂を完了させることを最優先に取り組む。
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