研究課題/領域番号 |
18K13562
|
研究種目 |
若手研究
|
配分区分 | 基金 |
審査区分 |
小区分15020:素粒子、原子核、宇宙線および宇宙物理に関連する実験
|
研究機関 | 名古屋大学 |
研究代表者 |
六條 宏紀 名古屋大学, 理学研究科, 研究員 (00725814)
|
研究期間 (年度) |
2018-04-01 – 2020-03-31
|
研究課題ステータス |
完了 (2019年度)
|
配分額 *注記 |
4,160千円 (直接経費: 3,200千円、間接経費: 960千円)
2019年度: 1,950千円 (直接経費: 1,500千円、間接経費: 450千円)
2018年度: 2,210千円 (直接経費: 1,700千円、間接経費: 510千円)
|
キーワード | ガンマ線天文学 / 宇宙線 / 気球実験 / イメージング / 原子核乾板 / ガンマ線 / 高エネルギー天文学 |
研究成果の概要 |
本研究では、subGeV-GeVγ線に対して高い角度分解能を有する原子核乾板を用いた新たなγ線望遠鏡を開発し、気球実験による宇宙γ線精密観測の実現を目的とする。2018年4月、豪州アリススプリングスにて口径面積0.38平米の望遠鏡を放球し、気球の飛翔、測定器の安定運用を達成した。回収した原子核乾板から飛跡データを収集し、気球高度での観測性能評価・校正を順次行った。解析の結果、高輝度天体Velaパルサーから統計的有意なγ線信号を検出した。本実験の目標として掲げていた気球搭載原子核乾板による天体の初検出および100MeVエネルギー帯域で世界最高解像度でのイメージングに成功した。
|
研究成果の学術的意義や社会的意義 |
宇宙観測分野では望遠鏡の性能が向上するごとに新たな発見がなされて来たが、宇宙γ線観測において今後推し進めるべき指針はイメージの高画質化である。他波長に比べてγ線天体の画像は桁違いに粗く、どの天体も月の大きさ程度にボケてしまう。本研究において、現状のGeVγ線観測装置と比べ、約1桁優れた撮像性能を持つエマルション望遠鏡での天体観測が実証された。今後、口径面積・観測時間の拡大を図り、科学観測を推し進めることで、高エネルギー宇宙の新たな姿が明らかになるだろう。
|