研究課題/領域番号 |
18K14016
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研究種目 |
若手研究
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配分区分 | 基金 |
審査区分 |
小区分26040:構造材料および機能材料関連
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研究機関 | 九州大学 |
研究代表者 |
増村 拓朗 九州大学, 工学研究院, 助教 (40804688)
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研究期間 (年度) |
2018-04-01 – 2020-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2019年度)
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配分額 *注記 |
3,900千円 (直接経費: 3,000千円、間接経費: 900千円)
2019年度: 1,820千円 (直接経費: 1,400千円、間接経費: 420千円)
2018年度: 2,080千円 (直接経費: 1,600千円、間接経費: 480千円)
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キーワード | オーステナイト鋼 / 水素脆化 / 炭素 / 窒素 / 加工誘起マルテンサイト / オーステナイト系ステンレス鋼 / オーステナイト |
研究成果の概要 |
準安定オーステナイト鋼に炭素および窒素を添加し、オーステナイト安定度を高めることで水素脆化特性が向上することを示した。その影響を定量的に評価するために、オーステナイト安定度を示すMd30点に及ぼす炭素と窒素の影響を修正し、水素脆化特性とMd30点に密接な関係があることを明らかにした。また、高濃度の窒素を含むオーステナイト鋼の水素吸収量を調査し、窒素は侵入水素量を低減させることが分かった。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
水素脆化特性と密接に関係し、オーステナイト安定度の指標として良く用いられるMd30の式を改良したことは、水素適合材料の合金設計はもちろんのこと、オーステナイト系ステンレス鋼の研究に大きな波及効果を与える成果である。その改良の過程において、オーステナイトの安定度に及ぼす炭素および窒素の影響を組織学的、熱力学的な観点から説明しており、侵入型元素と無拡散変態の関係を理論的に示すことができた。また、窒素を添加するだけで水素侵入量を低減させることができるという結果は、一見して単純に思える窒素の利用が、水素エネルギー社会の実現のために大いに有効であることを示している。
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