研究課題/領域番号 |
18K14115
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研究種目 |
若手研究
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配分区分 | 基金 |
審査区分 |
小区分29010:応用物性関連
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研究機関 | 分子科学研究所 |
研究代表者 |
伊澤 誠一郎 分子科学研究所, 物質分子科学研究領域, 助教 (60779809)
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研究期間 (年度) |
2018-04-01 – 2022-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2021年度)
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配分額 *注記 |
4,160千円 (直接経費: 3,200千円、間接経費: 960千円)
2021年度: 1,040千円 (直接経費: 800千円、間接経費: 240千円)
2020年度: 1,040千円 (直接経費: 800千円、間接経費: 240千円)
2019年度: 1,040千円 (直接経費: 800千円、間接経費: 240千円)
2018年度: 1,040千円 (直接経費: 800千円、間接経費: 240千円)
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キーワード | 有機太陽電池 / 界面 / 移動度 / 電荷分離 / 電荷再結合 / ドーピング |
研究成果の概要 |
有機太陽電池は低製造コストなどの利点から、将来のエネルギー変換デバイスとして大きな注目を集めている。これまで主に高分子材料の開発によりその光電変換効率は向上してきたが、未だ単結晶SiやGaAsなどの無機太陽電池には及ばない。そこで本研究では超高移動度分子を用いて界面構造を制御することで、有機太陽電池の効率向上に向けた知見を得ることを目指した。その結果、再結合損失の抑制には発電が起こるドナー/アクセプター界面近傍の3分子層以下の非常に薄い領域の結晶性が重要だということを明らかにした。さらに最も高移動度で結晶性の高い分子を用いた場合では、電圧損失を高効率無機太陽電池と同等の水準まで抑制できた。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
本研究では発電が起こる界面近傍の結晶性を向上できれば、有機太陽電池の光電変換効率を高効率無機太陽電池と同等の水準まで向上できること、つまり有機太陽電池で効率20%超も実現可能であることを示した。今回の成果は界面の構造が制御しやすい二層型のモデルデバイスで得られたものだが、今後、界面面積が大きく実用的なデバイス構造である混合型の有機太陽電池でも、新たな材料開発により同様に界面近傍の結晶性を制御できれば、有機太陽電池の光電変換効率を大幅に向上につながると考えられる。
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