研究課題/領域番号 |
18K14346
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研究種目 |
若手研究
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配分区分 | 基金 |
審査区分 |
小区分37020:生物分子化学関連
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研究機関 | 慶應義塾大学 |
研究代表者 |
岩崎 有紘 慶應義塾大学, 理工学部(矢上), 助教 (00754897)
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研究期間 (年度) |
2018-04-01 – 2021-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2020年度)
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配分額 *注記 |
4,160千円 (直接経費: 3,200千円、間接経費: 960千円)
2020年度: 1,560千円 (直接経費: 1,200千円、間接経費: 360千円)
2019年度: 1,170千円 (直接経費: 900千円、間接経費: 270千円)
2018年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
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キーワード | 天然物化学 / シアノバクテリア / ペプチド / トリパノソーマ / マラリア / 寄生虫 / 熱帯病 / 海洋天然物 / 抗寄生虫薬 / 海洋天然物化学 / 作用機序解明 |
研究成果の概要 |
本研究では、マラリアやトリパノソーマ感染症などの熱帯病の治療に有効な物質を海洋生物から探索した。その結果、22種類の新規天然物を海洋シアノバクテリアから発見し、それらのもつ抗寄生虫活性を明らかにした。さらにこのうち8つの物質について全合成を達成し、供給手段を確立した。特にiheyamideという鎖状ペプチドについては、合成中間体に対する抗寄生虫試験を実施し、構造活性相関を明らかにした。また、iezosideという鎖状ペプチド-ポリケチドハイブリッド化合物については、その作用機序を解明した。 これらの成果については、12報の論文と3報の総説、および34件の学会発表として報告した。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
マラリア原虫やトリパノソーマ原虫が引き起こす感染症は、アフリカや南米の発展途上国を中心にまん延している。患者の多くが貧困層であるため、製薬会社は新薬の開発に消極的で、効果や安全性に問題がある古い薬が使われ続けている。 本研究は、こうした感染症の治療に効果がある物質を海洋生物から発見することを目指し、結果として22種類の新しい物質の発見に成功した。こうした物質の多くは、ヒトの細胞に毒性をしめす濃度よりも低濃度で寄生虫の増殖を抑えたことから、新しい抗寄生虫薬の開発のヒントになると期待される。さらに、こうした物質の化学合成法の開発や、作用メカニズムの解明を行った。
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