研究課題/領域番号 |
18K14365
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研究種目 |
若手研究
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配分区分 | 基金 |
審査区分 |
小区分38010:植物栄養学および土壌学関連
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研究機関 | 東京大学 |
研究代表者 |
山崎 清志 東京大学, 大学院農学生命科学研究科(農学部), 特任助教 (20611297)
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研究期間 (年度) |
2018-04-01 – 2022-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2021年度)
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配分額 *注記 |
4,290千円 (直接経費: 3,300千円、間接経費: 990千円)
2020年度: 910千円 (直接経費: 700千円、間接経費: 210千円)
2019年度: 1,690千円 (直接経費: 1,300千円、間接経費: 390千円)
2018年度: 1,690千円 (直接経費: 1,300千円、間接経費: 390千円)
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キーワード | 屈性 / 栄養 / 植物根 / 濃度勾配 / 不均一環境 / 局所応答 / 栄養屈性 / 栄養応答 / イネ / 根 |
研究成果の概要 |
本研究の目的はイネの側根および主根で新たに発見した、栄養濃度勾配に対する正の屈性現象、栄養屈性を特徴づけることである。研究成果として、栄養屈性の屈性刺激が側根・主根ともにアンモニウムの濃度勾配であることを明らかにできた。変異体の遺伝解析の結果、ある植物ホルモンの輸送体が重要な役割を担うことを明らかにした。 主根の栄養屈性では、屈性刺激ではないにもかかわらずリン酸がアンモニウムに対する屈性応答を強くすることが判明した。またリン酸が存在すると、主根が栄養屈性を示すためにより強いアンモニウム屈性刺激を必要とすることも判明した。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
学術的意義として、栄養屈性はこれまで誰も実験的に示した例のない新規屈性である。最も研究が進んでいる屈性はすべて、植物が生存に必須な資源のうち、水と光、を効率よく獲得するために有用な機能であると理解されている。栄養屈性の存在は、植物が少なくともアンモニウムの濃度勾配を感知でき、よりその栄養濃度が高い方向へと根の伸長方向を変えて生育することで効率的に必須な資源である栄養を吸収しようとしていることを示した。 栄養屈性をコントロールできれば、農業において作物に効率的に肥料成分を吸収させることで施肥効率を向上させることが将来的に可能になるかもしれない。
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