研究課題/領域番号 |
18K14416
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研究種目 |
若手研究
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配分区分 | 基金 |
審査区分 |
小区分38050:食品科学関連
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研究機関 | 北海道大学 |
研究代表者 |
鳴海 克哉 北海道大学, 薬学研究院, 助教 (90746752)
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研究期間 (年度) |
2018-04-01 – 2020-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2019年度)
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配分額 *注記 |
4,160千円 (直接経費: 3,200千円、間接経費: 960千円)
2019年度: 1,560千円 (直接経費: 1,200千円、間接経費: 360千円)
2018年度: 2,600千円 (直接経費: 2,000千円、間接経費: 600千円)
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キーワード | 乳がん / モノカルボン酸トランスポーター / 乳酸 / ポリフェノール / 有機アニオン輸送ポリペプチド / エストロゲン / 補完代替療法 / 機能性食品 |
研究成果の概要 |
本研究では食品成分の動態学的特性に着目し、乳がん細胞の増殖抑制効果を明らかにすることにより乳がん補完代替療法としての食品成分の有用性を検証した。Phloretinをはじめとしたいくつかのポリフェノール類は乳がん細胞株の細胞生存率および乳酸輸送を低下させた一方で、乳がん細胞株に対する抗エストロゲン製剤タモキシフェンの感受性を低下させた。また、このタモキシフェン感受性の低下にはモノカルボン酸輸送担体MCT4の機能抑制が一部関与していることが示唆された。以上、MCT阻害作用を有するポリフェノール類は乳がん細胞に対して増殖抑制効果を示すが、一方で抗エストロゲン療法の感受性を低下させる可能性が示された。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
本研究では食品や飲料に含まれる成分が乳がん細胞に対して増殖抑制効果を有することが示されたが、食品成分の体内動態(吸収性、安定性等)を考慮すると日常的に摂取可能な範囲内でその有効性が認められる可能性は極めて低い。また、一部のポリフェノール類は抗エストロゲン剤タモキシフェンが効きにくくなる可能性が示されたが、今後そのメカニズムを含めた乳がん補完代替療法の有用性に関する新たな知見の創出が望まれる。
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