研究課題/領域番号 |
18K14423
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研究種目 |
若手研究
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配分区分 | 基金 |
審査区分 |
小区分38050:食品科学関連
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研究機関 | 愛媛大学 |
研究代表者 |
藤谷 美菜 愛媛大学, 農学研究科, 講師 (70737402)
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研究期間 (年度) |
2018-04-01 – 2021-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2020年度)
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配分額 *注記 |
3,640千円 (直接経費: 2,800千円、間接経費: 840千円)
2020年度: 1,040千円 (直接経費: 800千円、間接経費: 240千円)
2019年度: 1,040千円 (直接経費: 800千円、間接経費: 240千円)
2018年度: 1,560千円 (直接経費: 1,200千円、間接経費: 360千円)
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キーワード | 大豆イソフラボン / 食欲 / 抱合体 / 胃排出 / 胃内容排出 / 腸肝循環 / エコール / プレプログレリン / urocortin / 消化管ホルモン |
研究成果の概要 |
大豆イソフラボン腸内細菌代謝物エコールは雌特異的にラットの食欲を抑制する。エコールは体循環よりもはるかに多く腸肝循環に存在していること、エコールが腸肝循環しながら数日かけて蓄積されることが食欲抑制作用の発現に必要であることが示された。また、ラットの胆汁中ではエコール4’位グルクロン酸抱合体は雌特異的に存在することがわかった。さらに、卵巣摘出ラットではエコール前駆体・ダイゼイン摂取により胃排出が遅延した。スリーブ状胃切除ラットではエコール摂取による食欲抑制が見られなかった。ラットで雌特異的に存在するエコール4’位グルクロン酸抱合体が胃排出を遅延させることで食欲を抑制する可能性が考えられる。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
大豆イソフラボンの生理作用について、そのほとんどは体内での作用、特にエストロゲン様作用によって説明されているが、我々の一連の検討の中で、大豆イソフラボン代謝物が腸肝循環しながら小腸と相互作用し、胃排出を遅延させることで食欲を抑制する可能性が示された。大豆イソフラボンのエストロゲン性は場合によっては内分泌撹乱をもたらす可能性が盛んに議論され、安全性の議論は決着していない。本研究でエストロゲンとの作用機構の違いが示唆されたことから、安全性の議論に貢献できるものと考えられる。さらに、本研究の成果は、まだまだ知見の少ない非栄養素と食欲との関わりの解明にも貢献できるものと考えられる。
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