研究課題/領域番号 |
18K14434
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研究種目 |
若手研究
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配分区分 | 基金 |
審査区分 |
小区分38060:応用分子細胞生物学関連
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研究機関 | 東京大学 |
研究代表者 |
橋本 将典 東京大学, 大学院農学生命科学研究科(農学部), 助教 (20615273)
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研究期間 (年度) |
2018-04-01 – 2020-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2019年度)
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配分額 *注記 |
4,160千円 (直接経費: 3,200千円、間接経費: 960千円)
2019年度: 780千円 (直接経費: 600千円、間接経費: 180千円)
2018年度: 3,380千円 (直接経費: 2,600千円、間接経費: 780千円)
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キーワード | 植物ウイルス / 劣性抵抗性 / 植物免疫 |
研究成果の概要 |
植物は、RNAウイルスに対して複数の免疫システムを備えている。これらの免疫システムは、相互に影響し合うことが示唆されつつあるが、その仕組みは明らかになっていない。本研究では、抗ウイルス免疫の一つ「劣性免疫」を決定する植物側因子「劣性免疫因子」の機能を調べ、免疫システム間の相互作用を理解することを目指した。その結果、劣性免疫因子は、複数の植物側因子と結合し、その機能からNMD免疫との関連性が示唆された。さらに、劣性免疫植物ではホルモン性免疫が上昇したが、ウイルス増殖阻害には関与しなかった。以上から、ウイルスに対する劣性免疫は、ウイルス以外の他の病原体に対する免疫に影響する可能性が示唆された。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
植物ウイルスの防除法の一つに、植物の抗ウイルス免疫を利用した抵抗性育種がある。なかでも、劣性免疫は一部のウイルス種の防除に利用されているが、その適用範囲は限定的である。本研究では、研究代表者らが特定した新たな劣性免疫因子について、抵抗性育種への応用可能性を検討するため、植物が持つ複数の抗ウイルス免疫への影響を調べた。また、劣性免疫因子は、植物細胞内でウイルスが増殖する際に利用する宿主因子という側面を持つ。本研究により、劣性免疫がウイルス以外の他の病原体に対する免疫機構に影響する可能性を明らかするとともに、ウイルス増殖における宿主因子の機能について基礎的な知見を得た。
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