研究課題/領域番号 |
18K14477
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研究種目 |
若手研究
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配分区分 | 基金 |
審査区分 |
小区分39050:昆虫科学関連
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研究機関 | 国立研究開発法人農業・食品産業技術総合研究機構 |
研究代表者 |
杉本 貴史 国立研究開発法人農業・食品産業技術総合研究機構, 生物機能利用研究部門, 契約研究員 (20726707)
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研究期間 (年度) |
2018-04-01 – 2020-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2019年度)
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配分額 *注記 |
4,160千円 (直接経費: 3,200千円、間接経費: 960千円)
2019年度: 1,300千円 (直接経費: 1,000千円、間接経費: 300千円)
2018年度: 2,860千円 (直接経費: 2,200千円、間接経費: 660千円)
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キーワード | ボルバキア / アズキノメイガ / 生殖操作 / オス殺し / 性決定 / 培養細胞 / 共生細菌 / 性転換 / 細胞内共生 |
研究成果の概要 |
先行研究により、チョウ目昆虫アズキノメイガに感染し、オス殺し現象を誘導する細胞内共生微生物ボルバキアは、性転換を通じて宿主のオスを選択的に殺していることがわかっている。本研究では、その詳細な機構に迫るべく、アズキノメイガ由来の培養細胞にボルバキアを人為的に導入し、性転換を誘導させたものをサンプルとして解析を行った。その結果、ボルバキア感染による性転換とリンクして亢進するアズキノメイガ側の遺伝子を3種、抑制される遺伝子を3種見出した。これらは全て、性決定への関与が指摘される遺伝子、もしくはその近傍にある遺伝子であることが推定された。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
本研究の意義は、昆虫の性を自在に操り、その“生”をも操作する共生細菌の生殖操作機構を明らかにすることを通じて、生殖操作が共生細菌や宿主個体群に与える生態学的な意義の推定を可能にし、その機構に関与する遺伝子の構造や配列から、進化の歴史を明らかにすることにある。また、近年において農業におけるSDGsの達成を視野に、環境フレンドリーな生物資材として、微生物資材の研究開発を求める声が高まっており、害虫駆除や効率的な益虫生産への貢献が期待されるボルバキアの、その生殖操作機構の詳細な理解に対する期待が高まっている。
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