研究課題/領域番号 |
18K14501
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研究種目 |
若手研究
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配分区分 | 基金 |
審査区分 |
小区分40020:木質科学関連
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研究機関 | 京都大学 (2019-2021) 東京大学 (2018) |
研究代表者 |
小林 加代子 京都大学, 農学研究科, 助教 (00806416)
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研究期間 (年度) |
2018-04-01 – 2022-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2021年度)
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配分額 *注記 |
4,160千円 (直接経費: 3,200千円、間接経費: 960千円)
2021年度: 520千円 (直接経費: 400千円、間接経費: 120千円)
2020年度: 520千円 (直接経費: 400千円、間接経費: 120千円)
2019年度: 1,560千円 (直接経費: 1,200千円、間接経費: 360千円)
2018年度: 1,560千円 (直接経費: 1,200千円、間接経費: 360千円)
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キーワード | 木材 / 樹皮 / 物性 / 乾燥 / 固体NMR / 木材組織 / 含水率 / バイオメカニクス / 水和 |
研究成果の概要 |
樹皮は高い靭性を示すが、乾燥によってその物性が失われてしまう。このメカニズムを解明するため、水が樹皮中のどのような構造や成分に作用しているのかを解析した。一般に木材やセルロースを主原料とする材料は硬いが脆いという特徴を持っており、樹皮はこの常識を覆す材料である。樹皮は一般的な木材とは異なり、スベリンと呼ばれる成分が全体の約半分を占めている。そのため、このスベリンの存在が鍵となると予想されたが、スベリンの構造は疎水的であり、水が吸着しにくい。しかしながら解析の結果、僅かな水がスベリンの構造の一部に作用し、物性の変化に寄与していることが示唆された。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
木質バイオマスやセルロースを原料とした新規材料の開発は、カーボンニュートラルの観点から重要である。しかしながら、合成高分子のような高靭性を示す材料を作ることは難しく、セルロース材料開発におけえる課題のひとつとなっている。本研究で示された樹皮が高い靭性を示すメカニズムは、この課題解決に貢献するものであり、これまでとは全く異なるセルロース材料の設計を可能にすることが期待される。
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