研究課題/領域番号 |
18K14577
|
研究種目 |
若手研究
|
配分区分 | 基金 |
審査区分 |
小区分42020:獣医学関連
|
研究機関 | 帯広畜産大学 |
研究代表者 |
猪原 史成 帯広畜産大学, 原虫病研究センター, 特任研究員 (00800773)
|
研究期間 (年度) |
2018-04-01 – 2020-03-31
|
研究課題ステータス |
完了 (2019年度)
|
配分額 *注記 |
4,160千円 (直接経費: 3,200千円、間接経費: 960千円)
2019年度: 2,080千円 (直接経費: 1,600千円、間接経費: 480千円)
2018年度: 2,080千円 (直接経費: 1,600千円、間接経費: 480千円)
|
キーワード | トキソプラズマ / トランスクリプトーム解析 / ブラディゾイト / 初代培養神経細胞 / 慢性感染 / ステージ転換 / 神経細胞 / 潜伏機構 / Toxoplasma gondii / CRISPR/Cas9 |
研究成果の概要 |
本研究は、トキソプラズマの潜伏型虫体へのステージ転換が神経細胞などの一部の細胞種で自然に生じることに着目し、治療の困難な慢性感染が起きる仕組みの解明を目指した。初代培養神経細胞においてステージ転換効率を評価する実験系の確立に成功した。この系と作製した4つの遺伝子欠損原虫を組み合わせ解析を行なった結果、標的遺伝子の中にステージ転換に必須な遺伝子は見つからなかった。一方、このうち1つの遺伝子欠損原虫はマウスに対し高い病原性を示したことから、本遺伝子の機能が明らかとなればトキソプラズマ症の病態に関わる新たな分子機構の解明につながることが期待される。
|
研究成果の学術的意義や社会的意義 |
増殖型虫体から潜伏型虫体へのステージ転換は、トキソプラズマの生存戦略および病態に深く関わる現象であり、その分子機構を明らかとすることはトキソプラズマ研究の中でも中心的課題の1つとなっている。これまで、その簡便さから人為的な刺激を加えて誘導するステージ転換モデルによる研究が数多くなされてきた反面、生体内でのステージ転換の仕組みはほとんど不明なままであった。本研究において、主要な潜伏先細胞である神経細胞を使ったモデルを構築し、ステージ転換能率を定量的に評価可能であることが示された。このことで、より生体内の環境に近いモデルを使ったステージ転換機構の研究の発展につながることが期待される。
|