研究課題/領域番号 |
18K14705
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研究種目 |
若手研究
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配分区分 | 基金 |
審査区分 |
小区分44010:細胞生物学関連
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研究機関 | 東京大学 |
研究代表者 |
知念 拓実 東京大学, 大学院薬学系研究科(薬学部), 助教 (40775607)
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研究期間 (年度) |
2018-04-01 – 2020-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2019年度)
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配分額 *注記 |
4,160千円 (直接経費: 3,200千円、間接経費: 960千円)
2019年度: 2,080千円 (直接経費: 1,600千円、間接経費: 480千円)
2018年度: 2,080千円 (直接経費: 1,600千円、間接経費: 480千円)
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キーワード | 中心体 / 中心体数増減 / 分裂期紡錘体 / 紡錘体二極性 / PLK1 / CEP76 / CRISPR/Cas9ゲノムワイドスクリーニング |
研究成果の概要 |
本研究課題の目的は分裂期紡錘体の極として働く中心体の数に関わらず、細胞が二極紡錘体を形成する原理を解明することである。そのために、中心体数を増減したヒト培養細胞をモデルとした、CRISPR/Cas9ゲノムワイドスクリーニングを行った。その結果、中心体増加時に細胞死を誘導する可能性を持つ、中心体局在因子12種類の同定に成功した。さらなる詳細解析の結果、ヒット因子の一つであるCEP76は分裂期キナーゼであるPLK1の活性を適切に制御することで、正常な紡錘体配向を保証することが示唆された。今後はCEP76により制御されるメカニズムが、中心体増加時の細胞分裂に対してどのように負に働くかを検討する。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
細胞分裂時には、二つの中心体が極として機能することで二極性の紡錘体が形成される。一方で、がん細胞では中心体の異常な増加が多くみられ、近年ではその分裂メカニズムは新たな抗がん剤の標的として研究されている。本研究では中心体が増加したときに細胞死を誘導する可能性を持つ因子を同定し、さらにヒット因子の一つであるCEP76が分裂期においてPLK1活性や紡錘体配向を制御することを見出した。今後は中心体増加時にCEP76がどのように負に働くかを解析することで、中心体が増加したがん細胞における分裂メカニズムの理解を深める。そのため、本知見は直接抗がん薬の標的因子の情報を提供することに繋がる可能性がある。
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