研究課題/領域番号 |
18K14718
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研究種目 |
若手研究
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配分区分 | 基金 |
審査区分 |
小区分44020:発生生物学関連
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研究機関 | 福島県立医科大学 |
研究代表者 |
向笠 勝貴 福島県立医科大学, 医学部, 助教 (60706349)
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研究期間 (年度) |
2018-04-01 – 2021-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2020年度)
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配分額 *注記 |
4,160千円 (直接経費: 3,200千円、間接経費: 960千円)
2020年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
2019年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
2018年度: 1,300千円 (直接経費: 1,000千円、間接経費: 300千円)
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キーワード | 側板中胚葉 / トランスクリプトーム / ニワトリ胚 / 頸部 |
研究成果の概要 |
過去の報告で、発生期ニワトリ胚胸腹部にFGFを作用させると肢芽形成が強制的に誘導されるが、頸部ではそれが起こらないことが知られていた。本研究では、この現象の分子基盤について解析を行った。ニワトリ胚側板中胚葉の頸部、前肢部、胸腹部、後肢部それぞれを試料としてRNA-seq解析を行った結果、それぞれの領域で特異的に発現する遺伝子群を選出できた。この遺伝子群でエンリッチメント解析を行ったところ、頸部側板中胚葉のトランスクリプトームは、発生期心臓に一部類似することが示唆された。頸部側板中胚葉で特異的に発現する遺伝子の中から転写因子に着目し、より詳細な発現解析や機能解析を進めているところである。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
脊椎動物の頸の長さは種によって異なるが、発生初期の段階から種特有の頸の長さは決まっている。つまり、頸の長い生物(鳥類など)は短い生物(魚類、両生類など)に比べ、頸部側板中胚葉の領域が広い。この領域はどのような分子生物学的性質を持っているのか、これまでよくわかっていなかったが、本研究により、心臓に関連が深い可能性が浮かび上がってきた。脊椎動物は進化の過程で頸の長さを伸ばしているが、その際、発生期の胚組織のどの領域に変更を加えたのか、よくわかっていない。本研究で得られた知見はこの疑問を解明する可能性を持つものであり、今後の研究でさらに発展させる計画である。
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