研究課題/領域番号 |
18K14775
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研究種目 |
若手研究
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配分区分 | 基金 |
審査区分 |
小区分45030:多様性生物学および分類学関連
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研究機関 | 旭川医科大学 |
研究代表者 |
佐々木 瑞希 旭川医科大学, 医学部, 助教 (00632126)
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研究期間 (年度) |
2018-04-01 – 2020-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2019年度)
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配分額 *注記 |
4,160千円 (直接経費: 3,200千円、間接経費: 960千円)
2019年度: 1,820千円 (直接経費: 1,400千円、間接経費: 420千円)
2018年度: 2,340千円 (直接経費: 1,800千円、間接経費: 540千円)
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キーワード | 吸虫 / スポロシスト / ロイコクロリディウム |
研究成果の概要 |
本研究ではロイコクロリディウム属吸虫の色素解析を行った。褐色色素は水溶性であり、カロテノイドと類似する400-500 nmをピークとする吸収波長を示した。ピーク部分においては4種以上のタンパク質が確認された。一方、緑色色素は水にも有機溶媒にも不溶だが、ProK処理によりアセトンに溶解した。よって、いずれの色素もタンパク質に結合していた。現在アミノ酸配列の解析中だが、その際に使用する本種の遺伝子配列データベース作成のため、ゲノムおよびmRNAの解析を行った。今後はアミノ酸シーケンスデータとの照合意外にも、幼虫と成虫、あるいは幼虫の有色部と無色部の遺伝子発現量の違いなどを解析する予定である。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
Leucochloridium属については、形態にもとづいた分類が行われてきたが、遺伝子学的同定が可能な種はわずかである。また、成虫のみならず幼虫の特徴的な色彩からも同定が試みられてきたが、その色素や運動能についてはほとんど研究がなされて来なかった。本研究では日本における本属吸虫の種および分布を明らかにし、形態学的および分子学的同定を可能にしたのみでなく、その色素を解析することで「擬態」とも考えられる本属吸虫の特徴を追求した。これにより、寄生生活への適応機構の解明や吸虫類の多様性の証明につながると考えている。
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