研究課題/領域番号 |
18K14788
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研究種目 |
若手研究
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配分区分 | 基金 |
審査区分 |
小区分45040:生態学および環境学関連
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研究機関 | 名古屋大学 |
研究代表者 |
水谷 友一 名古屋大学, 環境学研究科, 特任助教 (00815475)
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研究期間 (年度) |
2018-04-01 – 2022-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2021年度)
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配分額 *注記 |
4,290千円 (直接経費: 3,300千円、間接経費: 990千円)
2020年度: 910千円 (直接経費: 700千円、間接経費: 210千円)
2019年度: 1,040千円 (直接経費: 800千円、間接経費: 240千円)
2018年度: 2,340千円 (直接経費: 1,800千円、間接経費: 540千円)
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キーワード | バイオロギング / テロメア / 酸化ストレス / 移動コスト / 生理学的負荷 / ライフコスト / 採餌戦略 / 生活史戦略 |
研究成果の概要 |
野生のウミネコ個体に対して、異なる採餌行動(主に採餌に費やす時間、離巣距離、総移動距離)によって、生理的な負荷にどれほど影響がでているのか調査した。緊急事態宣言による人的移動の制限で、ウミネコ同一個体からのサンプリングが途切れてしまったため、中期的な負荷を表す酸化ストレスと繁殖期の行動の関係を調べた。その結果、ウミネコの雌は一腹卵数が増える(すなわち自身の産卵数が増える)と採餌に出かける時間と距離が増加する傾向にあった。一方で、酸化ストレスの増加は見られなかった。これは、産卵による投資分を、海洋へ向かい抗酸化物質が豊富な天然餌を採餌することで、栄養とともに補っていることが示唆された。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
目前の繁殖に投資しすぎると将来の寿命や繁殖に悪影響が現れる、といった生活史戦略のトレードオフの生理基盤について、本研究では、野生動物を対象とした実践的な調査を行うことで知見を得ることができた。繁殖時の投資量の雌雄差を補うような行動を雌がしていた可能性を示唆することができた。今後、長期的に研究を続けることで、至近的/究極的な要因の両面から繁殖戦略と採餌戦略の理解を深めることが出来るだろう。
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