研究課題/領域番号 |
18K14800
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研究種目 |
若手研究
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配分区分 | 基金 |
審査区分 |
小区分45040:生態学および環境学関連
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研究機関 | 慶應義塾大学 (2019-2022) 国立極地研究所 (2018) |
研究代表者 |
辻本 惠 慶應義塾大学, 環境情報学部(藤沢), 講師 (90634650)
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研究期間 (年度) |
2018-04-01 – 2023-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2022年度)
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配分額 *注記 |
4,160千円 (直接経費: 3,200千円、間接経費: 960千円)
2019年度: 1,820千円 (直接経費: 1,400千円、間接経費: 420千円)
2018年度: 2,340千円 (直接経費: 1,800千円、間接経費: 540千円)
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キーワード | クマムシ / 南極 / 極限環境 / 耐性 / クリプトビオシス / 繁殖 / 生存戦略 / 生態 |
研究成果の概要 |
本研究課題では、南極の固有種であり南極域でも最も過酷な陸上環境で広域に分布しているクマムシを対象として室内実験を実施し、環境ストレスに対する耐性とその回復状況を調べた。また環境ストレスに対する分子レベルでの応答を調べるために、トランスクリプトーム解析を実施し、環境ストレスに関連している可能性のある発現変動遺伝子を抽出することができた。さらに、実際の南極の生息環境であるコケ群落内の環境データを解析した結果から、昭和基地沿岸における環境ストレスの頻度や強度を明らかにすると共に室内実験で得られらデータと併せて総合的に解析し、南極クマムシの生存戦略としての耐性機構を明らかにした。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
これまでは極端な極限環境耐性能力の機構や機序の解明が中心となっていたクマムシの耐性研究分野のなかで、生き物の持つ生態としての耐性機構に迫ったことで、これまでにはなかった新しい視点を加えることができた。また、実際に南極の過酷な陸上環境を生き抜くための生存戦略としての耐性機構を調べるなかで、環境ストレスに対する防御・耐性反応として、必ずしも体内の分子レベルの制御に頼らない戦略をとっている可能性も考えられたことは、最強動物として知られるクマムシ研究に新たな展開を示すことができた。
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