研究課題/領域番号 |
18K14830
|
研究種目 |
若手研究
|
配分区分 | 基金 |
審査区分 |
小区分46010:神経科学一般関連
|
研究機関 | 神戸大学 (2020-2021) 国立研究開発法人理化学研究所 (2018-2019) |
研究代表者 |
貝塚 剛志 神戸大学, 医学研究科, 特命助教 (40782032)
|
研究期間 (年度) |
2018-04-01 – 2022-03-31
|
研究課題ステータス |
完了 (2021年度)
|
配分額 *注記 |
4,030千円 (直接経費: 3,100千円、間接経費: 930千円)
2021年度: 1,170千円 (直接経費: 900千円、間接経費: 270千円)
2020年度: 1,040千円 (直接経費: 800千円、間接経費: 240千円)
2019年度: 1,040千円 (直接経費: 800千円、間接経費: 240千円)
2018年度: 780千円 (直接経費: 600千円、間接経費: 180千円)
|
キーワード | PSD / シナプス後肥厚 / シナプス / プロテオミクス / 自閉症 / 自閉スペクトラム症 / 液-液相分離 / 霊長類 / 樹状突起スパイン / 神経回路形成 / ニューロン |
研究成果の概要 |
生後発達期のマウスのシナプス後肥厚(PSD)ではシナプスの可塑性に関わるパスウェイのタンパク質群が顕著に増減しており、これに伴ってシグナル伝達の変動が生じていることがわかった。また、トランスクリプトームとの相関から、2週齢以降のタンパク質量の増減は生後4日以降に生じる遺伝子発現の変化により生じることが示唆された。そして、同様のタンパク質の増減は霊長類では出生前後に生じていることが示唆された。また、自閉症患者の脳ではPSDの組成がより未成熟な状態にあることが示唆された。さらに、幼年期から大人に至るまでの霊長類の脳では、2週齢以降のマウスの脳とは異なるタンパク質の増減が生じていることが示唆された。
|
研究成果の学術的意義や社会的意義 |
本研究では、生後発達期のシナプスのタンパク質組成の変化を網羅的に明らかにし、それがどのような意義を持っているか、またどのようなメカニズムにより生じていると考えられるかを示した。これらの結果は、シナプスの成熟を「タンパク質組成」の観点からとらえる考え方を提供したとも言える。また、自閉症などの神経発達障害にもシナプスのタンパク質組成の異常(成熟不全)が関与している可能性を示した。社会的には、自閉症の治療戦略への考え方を提供したという点でも意義があるのではないかと考えている。
|