研究課題/領域番号 |
18K14834
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研究種目 |
若手研究
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配分区分 | 基金 |
審査区分 |
小区分46020:神経形態学関連
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研究機関 | 帯広畜産大学 |
研究代表者 |
近藤 大輔 帯広畜産大学, 畜産学部, 准教授 (90708364)
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研究期間 (年度) |
2018-04-01 – 2023-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2022年度)
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配分額 *注記 |
4,160千円 (直接経費: 3,200千円、間接経費: 960千円)
2020年度: 1,170千円 (直接経費: 900千円、間接経費: 270千円)
2019年度: 1,950千円 (直接経費: 1,500千円、間接経費: 450千円)
2018年度: 1,040千円 (直接経費: 800千円、間接経費: 240千円)
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キーワード | 糖鎖 / コンドロイチン硫酸 / 非細胞性グリア / 大脳皮質 / 古皮質 / 原皮質 / 中間皮質 / バスケット細胞 / グリア構造 / フェロモン / 系統発生 / 動物種差 / 組織化学 / 神経科学 / 神経化学 / レクチン組織化学 / 発生 |
研究成果の概要 |
神経の可塑性に影響を与えるコンドロイチン硫酸含有グリア構造(CSG)について、マーカー(レクチンVVA)を用いて、ICRマウス大脳皮質内における局在を追究した。陽性反応は特に白質領域に広く見られたが、4週齢のマウスと比較して12週齢ではその強度が大きく減弱した。一方で、海馬台および梨状皮質Ia層ではVVA強陽性が維持され、この2領域での成体におけるCSGの機能性が示唆された。また成体において、CSGに囲まれるGABA作動性バスケット細胞の割合は古・原・中間皮質の順に増加しており、本細胞が特に高次皮質の抑制性制御に重要であることが示唆された。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
非細胞性グリアは近年、神経細胞の可塑性や発火に影響を与えることが明らかになりつつあり、その知見の重要性は増している。コンドロイチン硫酸含有グリア構造(CSG)は神経の可塑性や軸索の伸長を物理的に抑制していることが知られる。海馬台および梨状皮質Ia層はそれぞれ、海馬における記憶情報と嗅球における嗅覚情報の出力路である。本成果はその経路形成がCSGによる検問を経た上で厳密に制御されていることを裏付ける知見であり、大脳皮質内の連絡路の形成メカニズムに迫るのみでなく、記憶に関する病態の理解の一助ともなるものである。
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