研究課題/領域番号 |
18K14851
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研究種目 |
若手研究
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配分区分 | 基金 |
審査区分 |
小区分46030:神経機能学関連
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研究機関 | 国立研究開発法人国立精神・神経医療研究センター |
研究代表者 |
田辺 章悟 国立研究開発法人国立精神・神経医療研究センター, 神経研究所 神経薬理研究部, 室長 (40772166)
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研究期間 (年度) |
2018-04-01 – 2020-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2019年度)
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配分額 *注記 |
4,160千円 (直接経費: 3,200千円、間接経費: 960千円)
2019年度: 1,950千円 (直接経費: 1,500千円、間接経費: 450千円)
2018年度: 2,210千円 (直接経費: 1,700千円、間接経費: 510千円)
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キーワード | 二次進行型多発性硬化症 / ミクログリア / 多発性硬化症 / 神経科学 |
研究成果の概要 |
二次進行型多発性硬化症 (Secondary Progressive Multiple Sclerosis: SPMS)は進行性の四肢の麻痺、視覚障害を主徴とする中枢神経系の自己免疫疾患である。本研究では、SPMSにおける中枢神経系の免疫系細胞であるミクログリアの役割の解明に取り組んだ。SPMSモデル動物からミクログリアを除去すると、二次進行の増悪や浸潤する免疫系細胞が増加、特にT細胞の過剰な活性化が観察された。以上の結果から、ミクログリアは炎症性T細胞の増殖を抑制することで二次進行を抑制していることが示唆される。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
これまでにSPMSに対する治療法は確立されておらず、その病態メカニズムも不明な点が多かった。他の脳神経疾患においてはミクログリアは炎症を増悪する細胞として知らていた。しかし、SPMSにおいては、ミクログリアはT細胞の活性化を妨げることで二次進行を抑制する機能があることがわかった。ミクログリアは炎症を増悪するのみでなく、病態によっては炎症を抑制することもあることが明らかになり、学術的に意義深い知見であると考える。ミクログリアにより炎症抑制の分子メカニズムが解明されることで、SPMSの二次進行を抑制する新規治療法の開発に繋がることが期待される。
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