研究課題
若手研究
<1年目の研究成果>ヒト胃がん細胞株85As2をBALB/cAJcl-nu/nu nudeマウスの皮下に移植することでがん悪液質モデルを作製し、体重や摂餌量の減少といった悪液質症状を呈し始める85As2移植2週間後の中枢性変化を解析した。モデルマウスの前脳ではプリンヌクレオチド代謝およびアストロサイトマーカーの発現が亢進していた。<2年目の研究成果>コラーゲンビトリゲル膜を培養担体とし、アストロサイトと脳微小血管内皮細胞から成る血液脳関門モデルを作製した。本モデルは炎症誘発物質に対し優れた反応性を示したことから、がん悪液質におけるアストロサイトの役割を解明する上で有用であると考えられる。
本研究は、未だに有効な治療法の確立されていないがん悪液質において、中枢神経系のプリンヌクレオチド代謝やアストロサイトの活性制御が新規治療法となり得ることを明らかにした。また、本研究において新たに構築した血液脳関門モデルはがん悪液質の迅速なスクリーニングを可能とすることが期待される。以上より、本研究はがん緩和医療の発展に貢献し得ると考えられる。
すべて 2020 2019 2018
すべて 雑誌論文 (8件) (うち査読あり 7件、 オープンアクセス 6件) 学会発表 (17件) (うち国際学会 4件) 産業財産権 (1件)
Sci Rep.
巻: 10 号: 1 ページ: 625-625
10.1038/s41598-019-57192-2
Journal of Pharmacological Sciences
巻: 140 号: 1 ページ: 109-112
10.1016/j.jphs.2019.04.005
巻: 140 号: 2 ページ: 171-177
10.1016/j.jphs.2019.06.005
European Journal of Pharmacology
巻: 847 ページ: 143-157
10.1016/j.ejphar.2019.01.040
Int J Mol Sci.
巻: 19 号: 4 ページ: 1159-1173
10.3390/ijms19041159
Journal of Neuroendocrinology
巻: 30 号: 9
10.1111/jne.12630
Frontiers in Nutrition
巻: 5 ページ: 93-93
10.3389/fnut.2018.00093
Oncotarget
巻: 9 号: 78 ページ: 34748-34764
10.18632/oncotarget.26190