研究課題/領域番号 |
18K15102
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研究種目 |
若手研究
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配分区分 | 基金 |
審査区分 |
小区分49020:人体病理学関連
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研究機関 | 日本大学 |
研究代表者 |
山口 裕美 日本大学, 医学部, 客員研究員 (90547118)
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研究期間 (年度) |
2018-04-01 – 2023-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2022年度)
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配分額 *注記 |
4,030千円 (直接経費: 3,100千円、間接経費: 930千円)
2019年度: 1,950千円 (直接経費: 1,500千円、間接経費: 450千円)
2018年度: 2,080千円 (直接経費: 1,600千円、間接経費: 480千円)
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キーワード | トランスグルタミナーゼ2 / 肝細胞癌 / 早期再発 / Wnt/β-catenin signaling / TGF-β / がん微小環境 / トランスグルタミナーゼ 2 / Wnt/β catenin signaling / トランスグルタミナーゼ2 |
研究成果の概要 |
肝細胞癌早期再発へのTGM2寄与メカニズムを明らかにするため、JHH7由来TGM2高発現細胞株(shCont)と低発現株(shTGM2)の比較解析を行った。shContはshTGM2と比較し有意に細胞増殖能が高く、Wnt/β-catenin signalアンタゴニストであるDKK family遺伝子の発現低下が観察された。また、hTGF-β1による刺激により、shControl, shTGM2ともTGM2の発現量が上昇した。 以上の結果から、TGM2は腫瘍微小環境におけるWnt/β-cateninシグナルの異常やTGF-β等の液性因子に応答し、腫瘍悪性化に間接的に関与している可能性が示された。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
TGM2が肝細胞癌早期再発群で高発現する意義と、再発に寄与するメカニズムは未知である。 今回、TGM2高発現の肝癌細胞は、Wnt/β-catenin pathwayやTGF-β pathwayに応答している可能性が示された。これらのsignaling pathwayはがん微小環境において重要な役割を果たしており、TGM2もこれらのpathwayの異常に連動して腫瘍の悪性化に間接的に寄与している可能性がある。今後は関連する分子の発現変化を観察することで肝細胞癌早期再発診断マーカーとしての有用性を確立し、また各シグナル伝達に関わる分子を標的とした肝細胞癌再発予防に繋がる可能性があるものと考える。
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