研究課題/領域番号 |
18K15124
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研究種目 |
若手研究
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配分区分 | 基金 |
審査区分 |
小区分49030:実験病理学関連
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研究機関 | 立命館大学 |
研究代表者 |
澤野 俊憲 立命館大学, 生命科学部, 助教 (60805597)
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研究期間 (年度) |
2018-04-01 – 2021-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2020年度)
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配分額 *注記 |
4,160千円 (直接経費: 3,200千円、間接経費: 960千円)
2020年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
2019年度: 910千円 (直接経費: 700千円、間接経費: 210千円)
2018年度: 1,820千円 (直接経費: 1,400千円、間接経費: 420千円)
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キーワード | ミクログリア / 虚血誘導性幹細胞 / 脳梗塞 / 血管 / 組織修復 / ミクログリア前駆細胞 / 組織再生 |
研究成果の概要 |
脳梗塞発症に伴い壊死巣が形成される。脳組織は再生能力が極めて低いとされるが、この壊死組織内に新たにミクログリアが出現することを見出し、その細胞の特性と機能を明らかにすることを目指した。解析の結果、これらの新規ミクログリアは健常組織や壊死巣周囲のミクログリア、新生仔ミクログリアと比較して血管系発達に関与する遺伝子群を豊富に発現することが判明した。さらに、新規ミクログリアは脳梗塞後の壊死巣内に出現し、血管系細胞に起源を持つ虚血誘導性幹細胞の発達を促進する可能性が示された。従って、これらの新規ミクログリアが脳梗塞後の組織修復に関与している可能性が示唆された。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
近年の医療技術向上に伴い、脳梗塞患者の救命率は格段に向上している。しかし、その一方で後遺症に苦しむ患者数も増加しているが、それに対する有効な治療の選択肢は限られている。本研究では脳梗塞後にただ脱落を待つのみだと考えられていた壊死組織内に新たにミクログリアが出現しており、それらが壊死組織内に出現する幹細胞を支持する作用を持つことを示した。これらの知見は脳梗塞に対する幹細胞治療の確立に応用可能であり、新たな治療戦略の提示に貢献しうるものである。
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