研究課題/領域番号 |
18K15166
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研究種目 |
若手研究
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配分区分 | 基金 |
審査区分 |
小区分49060:ウイルス学関連
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研究機関 | 京都大学 |
研究代表者 |
呉 成旭 京都大学, ウイルス・再生医科学研究所, 研究員 (30817416)
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研究期間 (年度) |
2018-04-01 – 2020-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2019年度)
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配分額 *注記 |
4,160千円 (直接経費: 3,200千円、間接経費: 960千円)
2019年度: 2,080千円 (直接経費: 1,600千円、間接経費: 480千円)
2018年度: 2,080千円 (直接経費: 1,600千円、間接経費: 480千円)
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キーワード | モノネガウイルス / RSウイルス / リードスルーRNA / 自然免疫 / RIG-I / インターフェロン |
研究成果の概要 |
本研究では、細胞内ウイルスセンサー分子RIG-Iが、マイナス一本鎖RNAウイルス(モノネガウイルス)の転写エラー産物であるリードスルーRNAを検知して自然免疫応答を発動していることを見出した。さらに、モノネガウイルスの一種であるRSウイルスに焦点を当て、リードスルーRNAの産生量を様々なヒト培養細胞株を用いて比較したところ、肺胞基底上皮腺癌細胞であるA549細胞においてより多く産生されることがわかった。また、この細胞では抗ウイルス性サイトカインであるインターフェロン(IFN)、特にIII型IFNに分類されるIFN-λが強く発現誘導されることがわかった。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
RIG-IはモノネガウイルスのウイルスRNAを検知して自然免疫応答を発動するが、実際の感染においてRIG-Iが標的とするRNA種については不透明なままであった。本研究では、RSウイルスのリードスルーRNAをRIG-Iが検知して自然免疫応答を引き起こすということ、また免疫応答の結果としてIII型IFNが強く発現誘導されるという知見を得た。リードスルーRNAの詳細な産生メカニズム、またRIG-Iを介したIII型IFNの選択的な誘導メカニズムをさらに究明することが、RSVなどの臨床上重要なウイルスが含まれるモノネガウイルス感染を制御する上で極めて重要であるという可能性を示した。
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