研究課題
若手研究
エピジェネティック修飾のひとつであるDNAメチル化は遺伝子発現の抑制やゲノム安定性の維持に必須の役割を果たし、個体の発生、細胞の分化やがん化に重要な役割を果たしている。本研究では、DNA脱メチル化酵素であるTetの欠損マウスを用い、T細胞増殖/分化における機能を解析した。Tetは末梢でのTreg/Th17/Tfh細胞分化を制御することが明らかとなり、さらにTregにおいてはFoxp3プロモーターの上流領域をターゲットとして安定化に寄与することが示された。
これまでヘルパーT細胞の分化機構に関しては急速に研究が進み、転写ネットワークによるヘルパーT細胞の分化機構については非常に多くの報告がなされているが、エピジェネティックな制御による可塑性、安定性についての研究は端緒についたばかりである。本研究ではDNA脱メチル化酵素TETがヘルパーT細胞分化の安定性と可塑性に関与することを明らかとしたが、今後さらに詳細な制御機構が解明されれば、免疫疾患、炎症性疾患やがんの新規治療法確立への応用が期待される。
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すべて 雑誌論文 (5件) (うち国際共著 1件、 査読あり 5件、 オープンアクセス 4件) 学会発表 (4件)
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