研究課題/領域番号 |
18K15283
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研究種目 |
若手研究
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配分区分 | 基金 |
審査区分 |
小区分50020:腫瘍診断および治療学関連
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研究機関 | 大分大学 |
研究代表者 |
平下 有香 大分大学, 医学部, 医員 (70771955)
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研究期間 (年度) |
2018-04-01 – 2022-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2021年度)
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配分額 *注記 |
4,160千円 (直接経費: 3,200千円、間接経費: 960千円)
2020年度: 1,300千円 (直接経費: 1,000千円、間接経費: 300千円)
2019年度: 1,690千円 (直接経費: 1,300千円、間接経費: 390千円)
2018年度: 1,170千円 (直接経費: 900千円、間接経費: 270千円)
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キーワード | バイオマーカー / 感受性予測 / 感受性マーカー / RTK/KRASシグナル / 胃癌 / 大腸癌 / 進行胃癌 / 感受性 / マーカー / 分子標的治療 / オルガノイド / RTK/KRAS / 分子標的薬 |
研究成果の概要 |
胃癌や大腸癌ではRTK/KRASシグナルに関連する遺伝子異常が検出される。申請者はこれまでRTK/KRAS標的治療としてMEK阻害剤の感受性とその感受性予測マーカーの探索に取り組んできた。細胞株を用いた実験ではMEK阻害剤の増殖抑制効果と薬剤投与後早期のS6タンパクのリン酸化レベルの変化率が非常に高い相関を示した。さらに胃癌および大腸癌患者から癌オルガノイドを樹立し、trametinib(MEK阻害剤)の感受性を調べ、その感受性とS6リン酸化レベルが細胞株と同様高い相関を示すことを明らかとした。また最後にマウス移植モデルでもS6タンパクのリン酸化レベルの変化は検出可能であることを示した。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
癌ゲノム時代を迎え、遺伝子異常を標的とした個別化医療が可能となった。しかし遺伝子異常だけでは、分子標的治療薬の感受性が完全に予測できずより精度の高いバイオマーカーが望まれている。 本研究では癌オルガノイドを用いて薬剤投与早期のタンパク質リン酸化レベルの変化による感受性予測法は、癌オルガノイドを用いた従来の感受性試験と比べ、少量の検体量でより早期に検出可能であった。またKRASなどの遺伝子変異だけでは予測不可能な耐性を示す症例も見つけることが可能であった。申請者の示す予測法は遺伝子異常と組み合わせることで、RTK/KRASシグナル標的治療において、より精度の高い感受性予測法の一助になると考える。
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