研究課題/領域番号 |
18K15343
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研究種目 |
若手研究
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配分区分 | 基金 |
審査区分 |
小区分51010:基盤脳科学関連
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研究機関 | 関西医科大学 |
研究代表者 |
栗川 知己 関西医科大学, 医学部, 助教 (20741333)
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研究期間 (年度) |
2018-04-01 – 2020-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2019年度)
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配分額 *注記 |
2,990千円 (直接経費: 2,300千円、間接経費: 690千円)
2019年度: 520千円 (直接経費: 400千円、間接経費: 120千円)
2018年度: 2,470千円 (直接経費: 1,900千円、間接経費: 570千円)
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キーワード | 領野間通信 / 局所神経回路 / 力学系 / 再帰型ニューラルネットワーク / 動的通信 / 同期現象 / アセチルコリン / flexible communication / 海馬 |
研究成果の概要 |
本助成事業によって報告者は近年注目を浴びている、神経系での領野間で見られる動的な通信の機序を明らかにすることを目指した。(動的な通信とは、記憶を想起、保持、銘記など状況によって、領野間での同期の強さ、周波数が変化する現象である。)そのために1:予備的なモデルとして海馬と嗅内皮質における作業記憶課題を行う大規模モデルを構築し、脱抑制とよばれる機構の役割を明らかにした。2:神経モデルの基本的な挙動を理解するためのより簡単なモデルをもちいて、神経系の力学的な性質と想起のしやすさの関係を明らかにした。3: 脱抑制を用いた制御による動的な通信が海馬と前頭前野で可能になることをモデルを用いて示した。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
本研究課題により、神経系の動的な通信がどのように起きているのかという点が明らかになりつつある。神経系、ひいては動物が状況に応じてどのように情報処理の様式を適宜変化させるのかは、重要であるにもかかわらず、まだまだ不明な点が多い。本研究による、脱抑制による制御という観点でのアプローチはその一つの答えとして、有望である。また領野間の同期現象は様々な神経疾患とか変わっている。したがってこの機序を解明することは学術的な重要性に加えて、現在クローズアップされている神経疾患の理解・治療にもつながる社会的に大きな意義をもつと考えている。
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