研究課題/領域番号 |
18K15457
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研究種目 |
若手研究
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配分区分 | 基金 |
審査区分 |
小区分52020:神経内科学関連
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研究機関 | 横浜市立大学 |
研究代表者 |
中村 治子 横浜市立大学, 医学部, 助教 (70806223)
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研究期間 (年度) |
2021-11-01 – 2024-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2023年度)
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配分額 *注記 |
4,160千円 (直接経費: 3,200千円、間接経費: 960千円)
2019年度: 1,690千円 (直接経費: 1,300千円、間接経費: 390千円)
2018年度: 2,470千円 (直接経費: 1,900千円、間接経費: 570千円)
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キーワード | CRMP / 神経変性疾患 / 筋萎縮性側索硬化症 / 多系統萎縮症 / CRMP2 / MSA / PD |
研究開始時の研究の概要 |
本研究では、MSAにおいてCRMP2とオートファジー、神経内輸送の観点から異常蛋白凝集を引き起こす病態メカニズムを明らかにし、MSAの治療法開発への展開を図る。海外における研究滞在において、iPS細胞から神経細胞への分化および、輸送解析の実績等をふまえ、セルライン、iPS神経細胞、動物モデルを総合的に用い、他の神経変性疾患への応用も視野に入れた研究を推進することを目的とする。
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研究成果の概要 |
MSAの免疫染色でリン酸化CRMP1/2はGCIにおいてαシヌクレイン,LC3と共局在を示した.凍結脳のtotal lysateはMSAでリン酸化CRMP1/2の低下を認める一方で、不溶分画ではコントロールと差を認めなかった。CRMP2欠損マウスではLC3Ⅱ/Ⅰの低下、リソソーム輸送の亢進を認めたことから、CRMP2がオートファジー・リソソーム輸送を修飾し、GCIに蓄積すると考えられた.一方ALSではCRMP1リン酸化上昇を認め,CRMP1の非リン酸化は,ALSモデルマウスの生存率延長,運動機能を改善した.これらの知見からCRMPのリン酸化阻害がALSの治療ターゲットになると考えられた.
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
本研究では,軸索ガイダンスプロテインであるセマフォリン3Aの下流分子であるCRMPのリン酸化変化が多系統萎縮症、筋萎縮性側索硬化症で認められることを発見し,さらにその知見に基づき,CRMP非リン酸化マウスを作製し,筋萎縮性側索硬化症モデルマウスと掛け合わせることにより,CRMPの非リン酸化が筋萎縮性側索硬化症の表現型を改善することを示した.これらの研究をは,神経変性疾患におけるCRMPをターゲットとした治療法開発の礎になると考えられる.
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