研究課題/領域番号 |
18K15514
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研究種目 |
若手研究
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配分区分 | 基金 |
審査区分 |
小区分52030:精神神経科学関連
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研究機関 | 京都大学 |
研究代表者 |
諏訪 太朗 京都大学, 医学研究科, 助教 (10518153)
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研究期間 (年度) |
2018-04-01 – 2023-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2022年度)
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配分額 *注記 |
4,290千円 (直接経費: 3,300千円、間接経費: 990千円)
2020年度: 1,040千円 (直接経費: 800千円、間接経費: 240千円)
2019年度: 910千円 (直接経費: 700千円、間接経費: 210千円)
2018年度: 2,340千円 (直接経費: 1,800千円、間接経費: 540千円)
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キーワード | NMR信号 / 治療抵抗性統合失調症 / クロザピン / NMR / clozapine / TRS / 核磁気共鳴計測 |
研究成果の概要 |
当研究では個別の物質や遺伝子に着目する方法をとらず、血清全体の構造を捉えるNMR信号解析の新しい手法を用い、クロザピン導入前の血清から副作用出現のリスクを評価できる高精度の指標の開発を目的としている。治療抵抗性統合失調症患者24例のクロザピン導入前の血清から得られたNMR信号のパターンを用いて、部分的最小二乗判別分析(PLS-DA)をもちいたプロットによりclozapine導入後1年以内に生じる発熱ならびに肝障害の出現を識別することが可能であった。今後当研究で得られたNMR信号の識別アルゴリズムの妥当性・有用性について更に検証を進める予定である。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
いわゆる治療抵抗性統合失調症に対し、抗精神病薬クロザピンの有効性は広く知られている。しかしクロザピンの投与初期には顆粒球減少、流涎、発熱などの副作用が出現しやすく、副作用によるクロザピン治療の中断リスクの高さは臨床上の極めて大きな障害となっている。事前にこの出現リスクを評価することができればクロザピン初回導入時や中止後の再投与の安全性は大幅に向上し、治療抵抗性統合失調症患者にとっての大きな利益に繋がる。 当研究により、clozapine投与前に採取した血清のNMR信号の解析を通して、症例ごとのclozapine投与後の発熱および肝障害出現リスクの評価が行える可能性が示された。
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