研究課題/領域番号 |
18K15534
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研究種目 |
若手研究
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配分区分 | 基金 |
審査区分 |
小区分52030:精神神経科学関連
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研究機関 | 熊本大学 (2019) 独立行政法人国立病院機構(呉医療センター臨床研究部) (2018) |
研究代表者 |
梶谷 直人 熊本大学, 大学院生命科学研究部(医), 特別研究員 (60755742)
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研究期間 (年度) |
2018-04-01 – 2020-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2019年度)
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配分額 *注記 |
4,160千円 (直接経費: 3,200千円、間接経費: 960千円)
2019年度: 2,470千円 (直接経費: 1,900千円、間接経費: 570千円)
2018年度: 1,690千円 (直接経費: 1,300千円、間接経費: 390千円)
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キーワード | アストロサイト / LPA1受容体 / 反応性アストロサイト / うつ病 |
研究成果の概要 |
うつ病の病態特異的な反応性アストロサイトが存在するのではないかと仮説を立て、動物実験を用いて検証することを目的とした。 過去に反応性アストロサイト特異的遺伝子と同定された遺伝子に関して、抗うつ薬で抗うつ行動を確認したマウス脳からマイクロアレイを用いて調べたが、有意な発現変化は見られなかった。これまでに、アストロサイトのLPA1受容体が抗うつ効果に重要な受容体であることを見出している。脳内におけるLPA1受容体発現を調べたところ、多くがオリゴデンドロサイトとアストロサイトに限局して発現しており、さらにS100B陽性アストロサイトが病態への関与が示唆されるアストロサイトの亜種団として示唆された。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
うつ病は、自殺の主な原因であり、社会的損失が大きな疾患である。また、既存の治療法では再発率も高く、根治に向けた病態解明が望まれている。本研究ではうつ病の病態解明を行うために、中枢神経系の半数近くを構成するアストロサイトに着目し、病態への関与を検討した。研究の結果、抗うつ薬の効果に関与する受容体(LPA1)が特定のアストロサイトに存在することが明らかとなった。今後、特定したアストロサイトをより詳細に検討することで、この細胞を標的にしたうつ病治療薬やバイオマーカーの開発につながる可能性が考えられる。
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